第十三話 戦う聖女
それから一ヶ月。ファティア、ナーラと酒宴。
「銀を使いこなせるようになった?」
「ああ、乗りこなしてる」
「じゃあそろそろ私の国、リンデに来る? うちのギルドは銀ベース以上がメインだし」
「コロシアムももっと規模が大きいよ。てか世界最大だよ」
「へー、そいつは燃えるな」
「でも、この国の守衛は良いのか?」
「残党はいそうにないしいつでも帰れる状態」
「ふむ」
「私も戻るかな」
「ナーラの本拠地もリンデなんだよな」
「ええ、そうよ」
「それじゃあお言葉に甘えて」
「よーし! それでは三人の出発を記念して! カンパーイ!」
その日は夜遅くまでにぎやかな酒宴が続いた。それから3日後、出発の時。
「しゅぱーつ!」
「大集団だな」
(王女に大商人ですからね)
ものすごい人数で出発することになった。
「ロイは二人のボディガードってことで」
「まかせてくれ」
旅は順調、出発してから二週間。
「見えてきた、あそこがリンデ国王都、ミルトーニだよ」
「おお、大きな街だ。ワイトースの5倍くらいあるか」
「世界でも一、二を争う大規模都市だからね」
「へぇ、そんなにすごい国だったのか」
「工業、農業、畜産業、一通り揃っているわ。中でもブドウ、ワインの生産が盛んね」
「そっちがメインか。以外だな」
「大昔は小さな村だったらしいわ」
「気候が良かったみたいでね、ここで作るワインは非常に美味しいと世界各国から注目されてね。そうやってワインを中心に街が徐々に大きくなって現代に至る、というのがここの歴史かな」
「ウチは手広くやっているけどワインの売上が一番かな」
「そういえば奢ってもらう時飲むワインは滅茶苦茶うまかったけど」
「ここ産ね」
「なるほどー」
「他は前に言ったけど世界最大のコロシアム、魔戦機の開発なんかも盛んだよ。レイド討伐ってのもある」
それからほどなくして街に到着。そして検問で検査せずにそのまま街の中へ。さすが王族。
「城もデカイなー」
「へっへーん、でしょ!」
馬車隊がそのまま城の敷地へ入っていく。
「到着ー! 長旅おつかれ!」
「遠かったな」
「んじゃ俺は宿をとりに。またな」
「またー」
馬車から降りるとファティアの部下が俺に話しかけてきた。
「ロイ様、魔戦機はギルドに預けておきました」
「何から何までありがとうございます」
「いえいえ、では」
ギルドにも行かないとな。
「よいしょっと。これからどうしようかな」
宿をとり、ベッドに寝転がりながら今後の予定を考える。
「ギルドに行って、お次はコロシアムかな」
(そうですよね。現実世界ではナンバーワンだったわけですから気になりますよね)
「うむ」
世界最大、どんな奴らがいるのか気になる。
「銀ベースじゃ上位とまともに戦えないだろうけどな」
「さて、とりあえずギルドへ」
ギルドに到着。
「ふぉ~、でかい」
(フフ、ここへ来て圧倒されっぱなしですね)
「だな」
ワイトースの数倍の大きさのギルド。当然人もいっぱいいる。
「これはなんだ」
見たことがない依頼書が。
「レイドか」
ゲームでは皆と一緒に戦ったなー、なつかしい。皆と一緒にとてつもなく強い魔獣糖と戦うバトルイベントだった。
「ゴールド以上、冒険者ランク5以上。気にはなるけど今は無理か。俺の冒険者ランクは3、こっちも足りてないな」
「さて、魔戦機の手続きをしておくか」
魔戦機乗り場へ。
「お疲れさまでした、これで手続きは終了になります」
「おーし、コロシアムへ!」
コロシアムに到着。
「選手が5千人! 世界最大は伊達じゃないな」
(いっぱいいますね)
「まず登録しておこう」
「いらっしゃいませ」
登録終了。
「さーて情報を。ん、もうじきランキング一位対十位の対戦だって!? いかなきゃ!」
コロシアムの観客席へ。滅茶苦茶居るな。1万人くらいかな。
「ワインいかがっすかー、肉挟みパンいかがっすかー」
たまらず購入。こーいうところで飲むお酒がうまいんだわ。当然食欲も出ちゃう、バーガーぽいの、うまい!
「皆さんおまたせしましたー!」
「うおー!」
「待ってたぞー!」
「本日のメインイベント!」
「ランキングナンバーワン! 専用機「ディアボルス」に乗るは皆様ご存知、我らのヒロイン戦う聖女ルル!」
「バーサスゥ」
「かわいい嫁さんをもらってますます絶好調! くたばれ! 魔輪のウィッス」
(自由な司会だな)
(ですね)
「まもなく試合開始です!」




