イケメンの輝き
「いや~、大漁大漁!」
まだ日は高いというのに指定された十匹を狩ってしまった。いや、もはや十匹どころではない。これが才能というやつか。オー怖。
「それにしても、ホントにハウンドの部位とか持ってこなくてよかったペンか?」
うーん、それは俺にもよく分からない。
多分、後で確認とかするんだろうな。
「まぁ、気楽に行こうぜ。気楽に。」
やるべき事はやったんだから。
それにもうすぐ村が見えて来るはずだ。
それにしても、やっとこれで王都に行けるんだよな。
いや~長かった。
「む。あれは............バラー村が見えてきたポサ!」
まじかよ。全然見えんぞ。
ペン太は目がいいなぁ。くそったれ。
俺の目は良くも悪くもない感じだからなぁ。
うらやましーぜ。
そういえば、ペン太ってうんk............じゃなくて、フンだよフン。
小説的に汚い感じになるからね。フンと呼ぼう。
ペン太はフンはするが尿は出さない。
いや、実際出してるところを見た訳じゃないけど、出た後のやつはグッさんの家の中で見たんだ。臭くて始末をどうするか皆で話し合ったのも良い思い出。
実は俺は尿もフンも出す。当たり前だが。
地球のラノベにはそんな描写は無いけど、やっぱり汚いからかな?
とにかく、俺は異世界に来ても普通に排泄をしたのだ!これは大発見!
フンだけで良いペン太が若干羨ましい。
ま~、どうでもいい話だけどな。
もう俺の目にもバラー村が見えてきた。
昨日はあっちから歩いて来たんだよな。
てことは、アンデット領はあっちか。忘れないようにしなきゃな。
バラー村はデモンナイトの村のように厚い壁に囲まれているわけではないが、ちゃんと門から入らなくてはならない............気がする。
ついでに門番のおっちゃんに挨拶しておくか。
「おーい!」
今日も元気に門番をやっているおっちゃんに手を振る。
するとちゃんと返してくれた。
「いい人ペンね。こんなヒラタに手を振り替えしてくれるなんて............優しいポサ。」
あ?ペン太それどーゆー意味だよ。
「まぁペン太はモンスターだし、振る手もないよなぁ。」
ムッとした顔のペン太が後ろから俺の前に飛んでくる。
「ペンにはちゃんと羽があるペンし、そんなこと造作も無いペンけどね。」
なんて言いやがる。
「ほー、言うねぇ。ならおっちゃんに向かって手を振ってみろよ。」
「ふんだペン。この羽を上に上げるだけペン。そんなこと煽りにもならないペンよ!」
ふっ、バカめ。
「俺は手を振ってみろって言ったんだよぉ~?だれも羽を振れとは言ってまちぇんよ~w」
「ペン!?ペンにとっては羽が手だポサ!」
「羽と手は違うだろ。屁理屈言うな!」
「屁理屈ってなんだペン!屁理屈って。説明してみろポサ!」
え~と、屁理屈っつうのは~。
「屁みたいな理屈ってことだ!」
「いや違うだろ。」
あ、おっちゃん。
いつの間にか門に着いてたみたいだ。
「オッスオッス、中に入れてけろ。おっちゃん。」
「言っとくが、お前らの会話聞こえてたからな。」
あっれぇ?
そんなことはないはずだけどなぁ。
「ちなみにいつからポサ?」
「あ~、ちなみにいつからポサ?って言ってます。」
ペン太は言葉が通じないことを理解してくれよ。
通訳って大変。
「ペン!?ペンペペッンペポサペポペポサ!ってところからだ。」
あ~なんとなくわかった。
「ところでさ、おっちゃんもしかしてなんとなくペン太の言葉分かってない?」
すると、今日も元気に槍を持って一人で門番を勤めるおっちゃんはバレたかって感じの顔でこう返した。
「まぁなんとなくではあるがな。お前もテイムしてないモンスターの言葉がなんとなく分かるってこと、あるだろ?」
あるなぁ。
あれ、モンスターテイマーだけじゃなかったんだなぁ。
「ま、とにかくよく無事で帰ってきたな。村長がすぐに家に来るようにって言っていたぞ。」
ほうほう、分かった。
「おっちゃんも門番頑張ってな~。」
「頑張るペンよ~。」
門を通りながら労うと、おっちゃんははにかんだ。
「おうよ。お前らもな。」
と言った。
さて、村長さんの家に行くか。
「ペン太!村長さんの家は覚えているな?」
「もちろんだペン。ペンについてこい野郎共っペン!」
ちょっと待てそれどこで知った?
なんて軽く心の中で突っ込むと、飛んでいくペン太の後についていく。
しかしペン太は結構速く飛ぶ。
普通に走らないと見失うぞ。
こっち右か。そんで次が左か。野菜畑を迂回しつつ、農機具小屋を左に。そういえば、この村、魚屋も肉屋もないな。なぜだ?おっと、右。さらに右。そして、右!なんかぐるぐる回ってないか?気のせいか?とりあえず、ペン太を信じよう。おっとこっちは右か。そしてまっすぐ、まっすぐ。あ、雑貨屋だ。後で見てみよう。ポーションとかないかな?そして、ここを右!左!さらにさらに~?
ペン太が止まる。
どうした?ここは村長さんの家じゃ無いぞ?
ペン太はゆっくり俺の方に振り向いた。
うん?まさか............?
「迷ったポサ。」
くっそがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
どうするんだペン太ぁぁぁぁぁぁ!
と思ったのはつかの間。
あれ?この家って農業道具がたくさん置いてある家?
だったら、村長さんの家はその裏のはず。
あ、あった。
「見つけたぞ、ペン太。」
「マジかポサ。」
ふっ、これがデキるモンスターテイマーってやつさ。(キラン)
「なんかうざいポサ。」
うるせぇ。とりあえず、入るぞ。
村長さんの家の扉の前に立つ。
ドンドンドン!っと叩く。
すると待ち構えていたかのようにすぐに扉が開いた。
「よく帰った。とりあえず中に入るのじゃ。」
おっじゃましまーす。
ちなみに異世界でも靴は脱ぐ。
玄関がちゃんとあるからね。
村長さんは俺達を部屋に入れた後、すぐについてこいと言って、怪我したAランク冒険者がいるとされる部屋の前まで案内された。
おや?こいつはどういう事だ?
「とりあえず、この中で話をする。よいな。」
あ、はい。
とりあえず、部屋の扉をドンドンドン!っと叩く。
「ノックは要らぬ。はよう入れ。」
あ、すみません。
扉についているドアノブのような物をガチャっと回して押す。
扉が開いていき、部屋の様子が見えてくる。
そして、部屋にいる二人の人間が見えた。
一人はテーブルに水晶のような物を置いて、それに手をかざしている女性。もう一人は上半身を包帯でぐるぐる巻きにした爽やか系イケメンだったのだ!
ぐわぁ!これが............イケメンの............輝き!
「やぁ。君がヒラタ君だね。」
あ、はいそうです。
なんか、あれだな。アンデットナイトさんとキャラが被っているような気がする。
「僕の名前はリヴァイア。君の活躍は彼女の水晶から覗かせてもらったよ。」
はぁ、そうですか。
「初めまして、リヴァイアさん。俺の名前はヒラタです。」
ん?リヴァイアさん?
ブッフォw
ちょっと待て待てwリヴァイアさん?wリヴァイア......wこれはw確実に狙ってw狙って名前つけただろwとりあえず親出てこいwリヴァイアwリヴァイアさんってwリヴァイアサンじゃねぇかwちょっw顔に出るからw
理解した瞬間、手で顔を隠して舌を噛んで耐えようとするが、ツボってしまい、どうしても我慢できない。
そんな人の名前でひーひーと笑う失礼な奴を不思議そうにリヴァイアは見つめるのだった。
ヒラタの服の描写が無いのは読者の方に想像してもらうためというのとヒラタはファッションに興味がないという設定というのとただ書きたくないだけという三つの理由からです。割合的には一:一:八です。




