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村長さん

 しばらくすると中から返事が返ってきた。


 老人の声だが、活気があり元気な感じだ。


 あれだな。多分、杖とか使わないんだろうな。


 なんて考えているとガチャっとドアが開いた。


 目の前に現れたのは、老人ではあるもしっかりした体つきをしていて、冒険者とかやっていたんじゃないかという雰囲気を醸し出す村長(仮)だった。


「俺はさすらいのモンスターテイマー。そんでこのフクロウみたいなやつが相棒のペン太。金が無くて宿に泊まれないから泊めてくれ!」


 少し興奮して早口になったかも。

 もう夜がふけて深夜テンションの三歩手前くらいになってまして。


「モンスターテイマー!久しぶりに見たのう。これはこれは。」


 なかなか渋みのある声だな。

 なんだろう?この村長(仮)さんは、ただならぬ感じがするぞ。


「冒険者以来じゃて。モンスターテイマーを見るのは。あれは何年前の事じゃったかな?パーティーメンバーにモンスターテイマーがいた時があったんじゃがのぉ............ふぉっふぉっふぉっ。今思い出しても笑えてくるわい。テイマーとモンスターの掛け合いというのは本当に愉快なものじゃ。」


 なんか急に昔話をし始めたぞ。


 まぁでも良かった、良かった。

 意外と早く終わって。



 老人の昔話は長くなるものだと相場が決まっているからな。

 覚悟はしていたが、意外と早く終わった。


 ま、とりあえず村長(仮)さんが元冒険者って事はわかった。

 それにしてもパーティーメンバーにモンスターテイマーか。

 モンスターテイマーって言うくらいだからきっとか弱くて可憐な少女とかが多いんだろうなぁ。フヒヒヒ、俺も早く王都に行ってハーレムを作りたいぜグヘヘヘへ。


「ヒラタヒラタ。なんかゲスい顔になってるペンよ。」


 ゲゲゲゲゲゲゲゲスい顔ぉ!?

 そんな顔俺がするわけ、無いじゃないかかかか。


「ゲスい?ゲスいと言えば、ワシが冒険者だった頃、パーティーを組んだ者の中に相当ゲスい人間がいてな。弓を使っておったんじゃが、ワシらが宝箱を見つけた瞬間、神経毒を付与した矢を放ってきて、気がつくと宝箱もそやつも姿を消していたという。しかし、ワシはその時――――」


「ちょちょちょっと待って下さい。とりあえず、外ではあれなんで、とりあえず中に入りましょう。」


 ってこれ俺が言う台詞じゃ無いだろ。


「それ、ヒラタが言う台詞じゃないポサ。」


 うるせぇ。ちょうどおんなじ事考えてたんだよ。


「それ、お主が言う台詞じゃなかろう。」


 村長(仮)さんまで。


「まぁよい。今はお主の他にもう一人、王都からやって来た冒険者が泊まっておるが、空き部屋はまだある。なぜだか知らんが、昔からこの家には空き部屋が多すぎる。」


 なんだかぶつぶつ言いながらも、入れてくれた。

 どうやら泊めて貰えるらしいのだが。


「王都から来た冒険者がいるって本当ですか?」


 家の中に入って、ドアを閉めながら質問する。


「あぁ。最近村の周辺に住み着いたハウンド共の討伐にやって来たんじゃがな。............大怪我をしてしまったらしく、今は安静に寝ておる。全く、軟弱なやつじゃ。」


 ハウンドか~。

 そういや、ここに来る前にもハウンドと出会ったな。

 でもハウンドってそんなに強くなかったような?


「ハウンドって、大怪我する位強いんですか?」


 すると、村長(仮)さんは驚いたように言った。


「お主、冒険者じゃ無いのか?ハウンドなんて大したもんじゃ無いという事は冒険者なら知っておる筈じゃが............?」


 あ~。まだ冒険者じゃ無いんだよねー。

 ペン太を連れていたからそう見えただけかな?

 でも今の俺は外見中学生くらいだぞ?こんなに若くても冒険者ってなれるのか?


「じゃあ、なんでその冒険者は大怪我なんてしたんですか?ランクが低かったんですか?」


 ランクが低くても、俺でも倒せるハウンドに遅れをとるなんて思えない。


「いや、ランクはAランク。しかも、その中でも上位の者だったらしい。しかし不運にもハウンドの群れの中に、変異個体がおってな。これはワシら、バラー村の人間にも分からなかったのじゃ。昔の勘から何かおるとは思うたが、まさかSランクモンスターが生息していたとはのぅ。」


 Sランクモンスターっすか。

 スケルトンしか出てこない。


 ま、まぁ、俺SSランクモンスターに出会ったことあるしぃ。

 その程度じゃびびらねぇしぃ!


「なんとか討伐したものの、傷だらけで帰ってきたんじゃ。」


 へ~。倒したんだ。


 村長(仮)さんがほれ、座れ。とソファー的な椅子を指差したので遠慮せず座る。ペン太は俺の頭の上に乗る。


 こいつなぜかバランス感覚がすごいんだよなぁ。


「あ~話が脱線しましたが、金が無いので泊めてくだせぇ。ついでに、その冒険者の方と一緒に王都に連れていって貰うことは出来ますでしょうか?」


 王都ってそんなに近いものなのか。

 アンデット領からそんなに遠くなかったみたい。


「泊めてやる分には構わんが、冒険者と王都に同行できるかは冒険者の意志を確認せねばならぬ。」


 え~。そんなぁ。


 でも今、安静に寝ておるんでしょ~?


「王都へは馬車で帰るんじゃがの?馬車に乗るには距離に応じて金を払わねばならぬ。お主、金が無いからここへ来たんじゃろ?」


 な、なるほど。


 くそう!金か!世の中金か!


「じゃから、王都への馬車に乗るには、その冒険者に金を肩代わりしてもらわんとならんってことじゃ。」


 なるほど。うん!あれだな。

 土下座しよう。


「しかしじゃな。ひとつ、手伝いをお主に頼むとしよう。ハウンドの討伐じゃ。指定した数だけ倒してくれば、馬車に乗れるだけの金をやろう。」


 ままままマジですか!?


「ああああありがとうございます!」


「ふぉっふぉっふぉっ。よいよい。未来ある冒険者の為に、老人が出来るのはこの程度じゃて。」


 いや俺まだ冒険者じゃ無いんだって。


「明日、冒険者は夕方には出発する。それまでに村周辺のハウンドを十匹討伐するがよい。別に部位とか持ってこんでもよいからな。」


 はーい。じゃあ、明日ハウンドを十匹ね。

 楽勝楽勝。


「部屋は奥から二番目の部屋を使え。」


 村長(仮)さんが指差した部屋に向かう。

 いや~。人生なんとかなるもんですな。


 あ、そうだ。


「あ~。あなたは村長さんで合ってますよね?」


 今さら違うって言われたら恥ずかしいぞ。


「そうじゃが?他の中に見える?」


 おめでとう!村長(仮)は村長にランクアップしたぞ!


 そんな下らないことを考えながら、部屋に入って、荷物を置いてベッドにダイブ。



 ヒラタが眠りに落ちるまで、そう時間は掛からなかった。


どうも皆さん。

作者です。


突然ですが







祝!一周年!


わーわーひゅーひゅー!


とうとうこの作品も一周年ですよ皆さん。

読者の皆さんのPVやらブクマやら評価やら感想やらがオイラのエネルギーになります。思えばこの一年、いろんな事がありましたね。来年も頑張りますよ。来年はいくつの伏線をはっていくつの伏線を回収するんでしょうかね。




とにかく!




これからも、大災害プロジェクト ~異世界でモンスターを従えてみた!~ をよろしくお願いします!


2020年 1月20日 19時40分 by作者

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