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大災害プロジェクト~異世界でモンスターを従えてみた! ~  作者: オにソース
アンデット領からの脱出
19/55

デモンナイトの村

 お見苦しい所を見せてしまいすみません。

 ヒラタ復活!



「大丈夫カ?」



 もぐゾンさんが心配している。どうやら待ってくれてたみたいです。



「大丈夫だ。よし、ここがデモンナイトの村だな?」



 急に元気になったペン............とペン太がぼやいているが、そんなことは知らん! 人間は都合良く考える生き物なのだ!


「そうだ。ここがデモンナイトの村だ。」


 ほへー。改めて見てみると、スケルトンのパンチでもびくともしなさそうな壁に囲まれていて、村っていうより都って感じだな。


 それにしても異世界で初めて立ち寄る村がモンスターの村だとは............。



「さぁ、入るぞ。門番には我が話をつけよう。」


 そう言いながら、スカルナイトは門の方に歩いて行く。


 あれ? でも、あなた進化してますよね?

 大丈夫なんですか............?




「おい!」


「止まれ! 貴様、何者だ! ここから先は我らデモンナイトの村だぞ!」


 あ~あ、やっぱりね。



「我が顔を忘れたのか、お前たち。」



 するとスカルナイトは殺気を放ちました。

 いや~はっはっ、殺気って目に見えるんだね。ドス黒い殺気が波動のように辺りを包んでいますよ。



「これは、隊長!」



 隊長?



「まさか、進化なされたのですか!?」


「あぁ。スケルトンの骨を使い、進化した。」


 おぉっと門番がどよめく。




「それから、スケルトン討伐に協力した客人がいる。通せ。」


「は!」


「客人の方々、どうぞこちらへ。」




■□■□



 あれよあれよという間に入場手続きなどが済んだ。

 その時に門番がカードみたいな物をくれた。


「この身分証明書をお持ち下さい。」


 デモンナイトの村ではこれが必要らしい。

 ちゃんと持っとけよと言われたが、ただの石のカードに変な文字が書かれたものだ。古代文字らしいけど、全く意味がわからない。



 石のカードに書かれた文字は三つ。


 『ズラカベウクンゲンニノコ』

 『リナンジクャキナウヨウュジンゲンニノコ』

 『セナテモクツアテ』


 不思議とデモンナイトが進化する時に唱えていた呪文に似ている気がする。


「皆、隊長が帰って来たぞ!」


 門番が村全体に響きわたるように叫んだ。すると十人十色の返事が返ってきた。皆、隊長の無事や進化を喜んでいた。いやホントに進化ってなんなんだよ。疑問しか無いんだが、人間で言うと成人みたいな物なのか? 分かんねぇや。



 それにしても、本当にデモンナイトの村なんだなぁ。

 デモンナイトはAランクモンスター。俺達からしたら格上でそれが何人もいるのだ。襲われたらたまったもんじゃない。


 スカルナイトから報酬とやらを貰ったらさっさと出なきゃな。



「なぁグッさん。デモンナイトの村なんてホントにあったんだな。」


「あぁ。デモンナイトの知能は人間と同レベルで高く、性格も比較的温厚。村を作っていても何の疑問も無いな。」



 温厚らしいですねはい。


 ならまぁ危険は無いのかなぁ? どうなんだろ?



「おい、お前たち。」


 スカルナイトが手招きをしている。


「今日はもうすぐ夜になるようだ。」



 その言葉を聞いてはっとする。

 デモンナイトの村からでも太陽モドキは見えるが、もうかなり沈んでいる。スケルトンとの戦いやらなんやらですっかり忘れていた。


 ちなみに、太陽モドキは俺がつけた名前で、異世界に来たのに太陽じゃおかしいだろってことで太陽モドキという名前にしたのだ。


 グッさんやもぐゾンさん、ペン太は口を揃えて焔って呼んでた。太陽なんて呼ぶ奴はそれこそ転生者だけなんだってさ。



「今日はこの村に泊まって行くと良い。」


 いや、でもそれじゃ計画が............。


「仕方ないナ。」


 ほへぇ。


「まぁ夜は特に危険だからな。」


 ほほへぇ。


「ペンも今日はもう疲れたポサよ。」


 ペン太は何もしてねぇだろ!


「というわけだ。異論は無いな。」


 グッさんにそう言われてしまっては、仕方ないか。


「お言葉に甘えて、泊まらせて貰おうかな。」


「そうだろうそうだろう。客人用の宿が村には一軒だけある。そこに行くと良い。我は、宴と報酬の準備、並びに先祖の墓石に帰還報告を行わなければならぬのでな。」



 どうやらスカルナイトとは一旦別れるようだ。

 あれ? スカルナイトと別れたとたんに襲われるとかは無いよね?




 スカルナイトの背中を見ながら少し不安になるヒラタであった。












 って宿ってどこにあんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!



「グッさん! 宿の場所聞くの忘れた!」


「狭い村なんだからすぐ見つかるだろ?」


 そうか! だったら早速行動!


「あッ。あれじャ無いのカ?」


 見つけたみたいですねはい。

 頼りきりじゃダメな気がする。

 こんなんじゃアンデット領出たら苦労するぞぉ。


「こんなんじゃアンデット領出たら苦労するペンよ?」


 うるせぇ。今おんなじこと考えてたんだよバカペン太。






 それにしても、いきなり入って大丈夫だろうか?

 ていうか俺金持ってねぇぞ? どうすんだこれ。




 いや、迷っていては事は進まん!




「行くぞ! 宿へ。」


 皆を連れて歩いていくと、なんだか勇気がでるなぁ。

 仲間ってありがたい。


 あれ? 目から汗が............?



「ごめんくださーいペン!」


 あ! ペン太のやつ! 勝手に入りやがって!


「あら! こちらが隊長さんの客人かしら?」


 おやおやおや、話が通ってるじゃ無いですか。


 っていうかデモンナイトにも色んな体型がいるんだなぁ。

 いやー女性タイプがいるのは知ってたけど、オバサンタイプもいるんだなぁ。



「隊長から話は聞いてるわ。念のため、証明書を見せて貰って良いかしら?」


 ドウゾドウゾと言いながら、変な石のカードを差し出す。




 本当にこれで分かるのかな。




「やっぱりそうだったのね。そうと分かれば、二階の部屋の鍵を渡すわね。」


 えーと、と言いながら、カウンターの下をごそごそと探っている。

 それにしても、外から見た感じ、かなり小さい宿だと思ったが中はそこそこ広い。それに二階があるんだよな。でも二階の部屋は多分そんなに大きく無いんだろう。一階と二階の大きさが同じだと考えた時、部屋の数を考えると一部屋はかなり狭い計算になる。まぁ部屋が何部屋あるのか分からないけどな。


 あれ? でもデモンナイトの村に来る客人なんてほとんどいないんじゃ?



「あったあった。はいこれ。」


 と言われて渡されたのは鍵だった。

 デモンナイトも鍵を作るんだな~と思ったが、地球で使われている普通の鍵にそっくりでthe鍵! って感じでびっくりした。



「二階の家具とかは壊さないでね。後、すぐに宴が始まるからちゃちゃっと荷物おいてきた方が良いわよ。」



 宴か.........隊長がスカルナイトに進化したからだろうな。

 それよりも、この一ヶ月、俺は魔石しか食ってきてないから、そろそろ普通の食べ物を食べたいと思っていた。それがこんな形で叶うとはな。



「じゃ、二階に行くか。」



 宿の左の階段を上がっていくと、ドアが見えた。

 木製なのは仕方ないか。

 ん? 鍵穴があるぞ? この鍵で開くのか?


 この鍵は俺たちの部屋用の鍵だったんじゃ? 全部同じ鍵を使ってたとしたら、鍵の意味ないぞ? と思いながら、鍵を鍵穴に刺して回し、ドアを開ける。




 ガチャという音を起てて回った。



 ドアを開くとそこには、広々とした豪華な部屋が。






 ってでかすぎだろ!


 一階と同じ広さじゃねぇか!


 一階だってカウンターやら家具やら骨董品っぽいやつやらゴロゴロ置いてあってまだスペースがあったのに。




 ベッド! タンス! テーブル! どれも豪華!

 絨毯のような物もふっさりしていてなんか凄い!

 これ全部デモンナイト達が作ったのか!?


「異世界のモンスターの手先が器用すぎるんだが............。」




 靴を脱ぎながら、部屋に入る。


「ほー、なかなか広いな。」


 グッさんがそういいながら入ってくる。

 あれ? グッさんどうやって階段上がったんだ?


 とりあえず中に入って木刀と魔石が入ったポーチを置いておく。

 そのままベッドにだーいぶ!





 ひゃー、ふかふか。この宿は星五確定だな!



「あーずるいポサ!」


 と言いながらペン太が横にポサっと落ちてくる。

 



「よっト。なかなカ柔らかいナ。」



 と言いながらもぐゾンさんがベッドに乗ってくる。

 改めてもぐゾンさんを見てみる。

 実は不思議なことにもぐゾンさんには魔石っぽい魔石が体には無いのだ。全てのモンスターには魔石があると言われているのだが............。


 もぐゾンさんはゾンビとは名ばかりで、骨しか無い。隠す場所は............スケルトンと同じで頭の中にあるのかなぁ?




(そう)!ふぅ、やっぱりベッドはいいな。」


 ちょっ、ベッドに登るためだけに草魔法を使うなよ。

 はっ! まさか階段も草魔法で............!




 う~ん、今さら改めて考えてみると、この世界はラノベで見た異世界とは随分違うよな。

 例えば言葉も文字も簡単に通じる点は共通しているが、レベル、能力値、魔力切れなどラノベで良く見る異世界にあって当たり前のものがない。スケルトンは強いし。

 スキルは簡単に使えるが、違和感があまりにも仕事をしていない。

 モンスターを殺すことに抵抗もなかった。



 まぁアンデット領ではスカルラビットとスケルトンと、あとグールくらいとしか戦ってないからな。


 グールはこの辺りには生息してないが、アンデット領の西北部にはたくさんいるのだ。


 前にグッさんにアンデット領のモンスターの説明をして貰ったことがある。

 まとめると、グッさんたちの家は南西部にあり、南西部にはスカルラビットが主に生息しているらしい。南には毒の沼地、西には高くそびえる山があり、西北部にはグールが生息している。北にはアンデット領の瘴気に侵された竜の巣があり、東には低級の―――たとえばお化け草などの―――アンデットが主に生息しているらしい。



 そして、中心部にはスケルトンの都があるらしい。

 ここに来るまで半信半疑だったが、もしかしたら本当にあり得るかもしれないと思ってきた。



 とにかく、この異世界はあまりにも予想外過ぎる。ラノベの知識で無双なんて出来ないんじゃないだろうか?





 それに。




 元の世界に戻りたいかといえば戻りたい。

 しかし、異世界に来て絶望を感じたこともない。

 スケルトンとの戦いでも明確には死を感じていない。


 つまり、俺は大丈夫という意識があるという事だ。

 なぜだか自分が死ぬところがイメージ出来ない。



 



 アンデット領を出て。




 異世界を冒険して。




 でも。




 この世界を冒険し尽くしたら。




 俺が異世界転移をした理由、元凶、その他異世界の謎を全て解決したら。






















 ()()()には............何があるんだ............?





 ずっとこの世界で生きて、死んでいくのか?












 元の世界には、戻れないのか?










 この世界に来て、初めての不安がいつの間にか胸に広がっていた。

(注)ペン太が人間になる事はありません。

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