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大災害プロジェクト~異世界でモンスターを従えてみた! ~  作者: オにソース
アンデット領からの脱出
15/55

VSスケルトン

「いやがった。」



 薄暗い湿気た森の中、時間は掛かったものの、無事スケルトンを発見した。

 しかし勝負はここからだ。


 デモンナイトの作戦を思い出す。

 この作戦は俺が非常に重要な鍵となる。しかも、俺は単独で動かなければならない。つまり誰にも頼れないのだ。



 しかし、この程度の事をこなせなければ異世界で生き残ることは出来ないし、立派なテイマーにはなれないだろう。

 俺にはまだやりたいことがたくさんあるんだ。こんな所で死んでたまるか!




 くすんだ白色をしたスケルトンを遠目に見ながら、スケルトンの先回りをする。やつは確かに強いが索敵能力は低いらしい。だから目に入ったものと危害を加えるもの以外には攻撃してこないらしい。


 これは弱点というには十分なんじゃないかと思ったのだが―――


「お前の赤毛はよく目立つから無理だろ。」


 と言われました。



 そういや、俺はこっちの世界では赤毛か。

 あれから鏡を見てないから忘れていたが、元とは違う身体になってるんだった。



 しかししかししかーし!

 俺はこの一ヶ月、グッさんだけに剣技を学んでいたわけではない!

 実はもぐゾンさんにも剣技を学んでいたのだ!


 そしてその技は非常に便利で、今回の作戦にもマッチしているのだ!

 oh match! yea match!

 俺って英語の発音良すぎ! まるでネイティブ! いやnative!

 あれ? matchって確か試合って意味じゃ?

 あれ? マッチとは? matchとはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?

 火を着けるあれですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?





 落ち着け落ち着け。








 今回使うもぐゾンさん流剣技だが、これはもはや剣技ではない。この技はグッさん流と違い、自身にバフを掛けるタイプなのだ。それ故グッさん流と非常に相性が良いのだ。



 木刀を地面に突き立て、目を瞑り集中する。

 自分を自然、いや空間と一体化させるイメージ。そして言い放つ。




「もぐゾンさん流剣技! マ・チ・ブ・セ!」



 スゥっと自分の体が透明になり気配が消えていくのを感じる。

 声が聞こえていようと見えなければスケルトンは襲ってこない。

 安心してカッコつけることができる。



 透明になる、というシンプルで強すぎるこの剣技だが、一つだけ弱点がある。それもシンプルなもので『大きな動き』をすると解除されるというもの。


 この『大きな動き』には当然攻撃も入る。透明なまま戦えるほど異世界は甘くなかったのだ!



 しかし、俺はこの『大きな動き』の判定に非常に、ひじょ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~に、不満がある!








 なんで()()が『大きな動き』になるんだよ!


 と酸素の足りない頭の中で叫ぶ。



 つまりは息が出来ないのである。

 おそらく俺は初めて、スケルトンの足の遅さを呪っただろう。


(おい! ノロマはよ行けやぁぁぁぁ! 息がぁ! ツヅカァ! ナイィ!)




 しかし我慢しなくては。

 さすがのスケルトンでも目に映るものには容赦無く襲いかかる。

 それにこの奇襲は今回の作戦でも重要な役割でェェェ。

 俺がへままするルル訳にはァァァァ。






 森に枯れ葉を踏み歩く音がする。



 もうスケルトンは見える距離にいる。



 しかしヒラタの息は長く持ちそうに無い。



 スケルトンの足は相変わらず遅い。



 もう無理だ。そう思ったその時だった。


 


 神さまのいたずらか、はたまた憐れみからか、突然草むらが揺れ、一匹のスカルラビットが現れたのである。





 しかも、それはヒラタとスケルトンの間の位置にちょうどよく現れたのである!



 スケルトンとて敵を見れば走る。



 スカルラビットはスケルトンに気づくももう遅い。

 大きな歩幅で即座にスカルラビットに近づいたスケルトンは、拳を思いっきり振り下ろす。スカルラビットは一撃で粉々になる。





 野生の闘争、否、野生の暴力はアンデット領では良くあることである。それはどちらにとっても意味の無い命の消費。




 しかし。






 その場面において。







 ヒラタにとっては意味のあるものだった。



「グッさん流剣技! 居合!」


 透明化を解除し、瞬時に距離を詰め、スケルトンの頭部にグッさん流剣技の一撃をお見舞いしたのだった!











 しかし、乾いた音が響いた。





 弾かれたのだ。




 頭蓋骨は割れなかった。












「くっそ。」


 スケルトンはこちらを向く。

 俺との距離は遠くない。

 恐らく一秒もあれば詰められるような距離だ。おまけに今は頭蓋骨を狙って居合を放ったせいで空中に放り出されている状態だ。


 スケルトンは腕を振り上げて俺に突進してくる。






 しかし......。





 それでいい!


(そう)!」


 グッさんの魔法で草が蔓のようにスケルトンの足に巻き付く。その位置からでは俺はスケルトンに殴られない!

 スケルトンの注意が一瞬足に巻き付く草に行く。


 それ故、真上にいるペン太には気づかない!


「フリーズン! ペン。」


 真上から吹雪を吹き付けられ、スケルトンは体を一瞬凍らせる。

 スケルトンの力をもってすれば全く脅威にはならない程度の拘束。破るのに一秒もいらないくらいだ。しかしその一秒で。




「暗黒斬!」

腐突き(ク サ ヅ キ)!」


 攻撃力の高いデモンナイトともぐゾンさんがスケルトンの頭蓋骨に一撃を叩きこむ! それはデモンナイト考案の作戦だった。



 





 今度は確かに、骨の割れる音がした。



「ナーイス!」



 そう言って地面に倒れこんだ。




 誰に言ったわけでもない。

 しかし、その時は皆のサムズアップが見えた気がした。

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