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あんこデラックス  作者: キノぴょ
1章 〈女王への道〉
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第9話 チョトさまルート

 糖京都心。ココアカフェ。

「ボクは、わかってたんだ。シュガーリーが、ソルトを好きだったこと」

 カカオの精霊チョトさまが、うなだれる。

「当たり前よ!」

「そうだワン!」

 アンコリンは、昔からずっと一緒だったスア丸が大好き。

 ずっと一緒が良い。

 少女マンガに感化されて、変な行動しちゃったけど、スア丸が悲しむことなんか、もうしたくない。

「私、スア丸が好き。ずっと一緒が良い」

「アンコリン…」

 スア丸は、感動している。


「そうだよね。女の娘にとって、カッコいい幼なじみは、大事だよね」

 チョトさまは、頭をかかえる。

 シュガーリーが、好きだった。奪った。

 それは、もう10年も経った出来事。

 甘味女王にしてあげて、甘いものを、たくさんあげた。

 彼女は、糖ニョウ病になった。

 倒れた原因の一つである。

 シュガーリーは、文句一つ言わなかった。

 ただ、時折、大きくため息をつく。

 遠くを見つめるだけだった。



 第9話 チョトさまルート



「ボクは、許されるだろうか」

 チョトさまは、頭をかかえたままだ。


「ホーホケキョ!」

 土下座して謝れ、と。ウグイスまめ子が怒る。

 訳・女の娘を、何だと思っているのか。

 男の道具じゃないんだぞ。

 恋愛は、自由なのだ。

「ウグイスまめ子さんも怒りますよねえ」

 抹茶の精霊マチャさまも、シュガーリーが好きだ。

 幼なじみのソルトが離れた理由が、わからなかった。

 でも、両想いの相手と別れた理由が、チョトさまの差し金だとしたら、許せる範囲では無い。


「ボクを助けてくれ。何でもするから…」

 チョトさまは、アンコリンにしがみついてきた。

 何でもするって言われれても、女王シュガーリーと幼なじみのソルトを会わせてあげればいいだけだ。

「ソルトと会わせれば、シュガーリーは、ボクを好きになってくれるだろうか」

「無いわね」

「無いワン」

「誰も、ボクを愛してくれなくなるのか」

「カッコいいんだから、誰かは、好きになってくれるんじゃないかしら」

「キミは?」

 アンコリンは、にらみ返す。

「い・や・よ」


 見た目は、カッコいい、チョトさま。

 好きになる女の娘なんて、いくらでもいそうだ。


 カカオカフェ。客席。

 ウグイスまめ子組。黄土きな子組。アンコリン組。

 作戦会議だ。

「ホーホケキョ」

 ソルトを女王のもとに連れて行って、元気づけてあげるべきだ。と、ウグイスまめ子。

「次期女王候補の選出は続けるだべ」

 女王を退陣させて、休ませてあげるべきだ。と、黄土きな子。

「そうね。私たち三人で、女王をするっていうのは、どうかしら」

 もう、三人で甘味女王で良い。アンコリン・オール。


「それで、良いんじゃないのか」

「平和的に行きましょう」

 氷菓の精霊バーニさまが、うなづく。

 楓の精霊メイプルくんが、笑う。

 争うなんて、しなくていい。

 皆んなで甘味女王だ。


「…ソルトは、ボクの用意したアパートで一人暮らしさせてるよ」

 糖京都心。その中のアパート。


「アパートね。皆んなで行くわよ」

 アンコリンの言葉に、全員がうなづいた。

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