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あんこデラックス  作者: キノぴょ
7章 〈メイドの黄味、黄味〉
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第76話 最速の告白

 糖京都心。甘チョコ区。女王住居。

 女王の居間

「専属メイドボーイのキミトです」

 女王アンコリンに呼ばれたキミトくんは、シャツとエプロン姿で、緊張している。

「あなたが、キミトくんね」

 アンコリンは、バッチリと理解する。

 可愛いようで、カッコいい。

 玉緒さんの大好きな、年下の男の子。

 これは、つないであげなくてはいけない。


「玉緒さんと二人で、お話して欲しいんだけど」

「え。玉緒おねえさんと、ですか?」

「そう」


「はーい。玉緒おねえさんだよ」

 メイド服をひらつかせて、玉緒さん、決める。


「キミが、好きだよ。年下の男の子」


「え…」


 玉緒さん、決め顔。

 キミトくん、驚いた顔。


「ぼ、ぼくも、玉緒おねえさんが好きです」


「両想いだったか」

「ぼくの方こそ、お付き合いして欲しいです」

「OKだぞ。男の子」

 見つめ合う二人。

 双方ともに、微笑み合う。


「もう、決まっていたのね。運命の恋が…」

「良かったワン」

「おいおい」

「もう、決まったんですか?」

 アンコリンは、最速の恋の応援を実現した。



 第76話 最速の告白



 最速。

 もっとも、速いこと。

 今までの恋を応援してきた女の娘たちが、内気すぎていたため、時間が速いと驚くこと。


「女王アンコリンちゃん。ありがとう」

 最速記録を叩き出したとは言っても、アンコリンたちからの目線である。新米メイドボーイとして、キミトくんが入って、数カ月。

 出会って、数カ月。

 悪い女性秘書トーフに毒霧をくらって、入院。

 色々、あった。

「玉緒おねえさんのことは、はじめて会った時から、好きでした。うれしいです」

「キミトくん、うれしいこと言ってくれるじゃないか」

 とにかく、両想いだった二人。

 単純に喜んでいいはず。


「た、玉緒おねえさん。抱きしめても良いですか?」

「受け入れよう。男の子」

 ぎゅ。

 キミトくんと玉緒さん、抱きしめ合う。


 速い。そして、仲良し。

「何か、今までで一番、ホッとするのは何故かしら。これって、気のせいよね」

「気のせいじゃ無いワン。今までが、不安にさせすぎワン」

 アンコリンの頭をなでてあげるスア丸。

 今まで応援してきた女の娘が、不安すぎる感情を持たせていたのだと思う。スア丸は、アンコリンの頭が、痛くないようにさすってあげている。

「頭、痛めてるんですか?」

 メイプルくんは、女王住居の交代制医師である、牛乳の甘味精霊ミルさまを呼ぶ。

「だ、大丈夫よ。メイプルくん」

「駄目です。ボクは、あなたが大切です」

 他の女の娘のことなど、どうでも良いところがあるメイプルくんだ。

「確かに、アンコリンに迷惑をかける女の娘ばかりいたな」

 バーニさまは、肩をすくめる。

 メイプルくんの気持ちもわかるからだ。


 女王保健室。

「そんなに心配しなくても若いんだから、大丈夫よ〜」

 交代制医師のミルさまは、オネエだった。

「牛乳飲んで、休みなさ〜い」


「牛乳飲んでもいいのね。やったわ」

 ごくごく。

「僕も、もらうワン」

 ごくごく。

 美味しい牛乳を飲む二人。


「牛乳は、糖ニョウ病に、影響しませんか?」

「1杯くらいなら、大丈夫よ〜」

 メイプルくんの厳しさに、オネエのミルさまは笑顔だ。


「女王アンコリンちゃん。大丈夫?」

「大丈夫よ。牛乳もらえてラッキーだったわ」

「良かったワン」

 アンコリンとスア丸は、元気だ。

 専属メイドの玉緒さんたちは、これから、女王住居に住み込みで働くことを伝える。

 今までは、清掃業者や家政婦業者の人が代わる代わる来ていたが、固定の専属メイドたちが住むようになる。

 同居するのだ。


「あ、同居してくれるのうれしいわ」

 素直に喜ぶアンコリン。

 清掃、家政婦業者の人たちも変わらずいてくれるし、家族が増える感覚だ。

「好きな男の子が、同居するのも同じだよ」

「あ、そうよね」

 玉緒さんは、キミトくん。

 アンコリンは、スア丸だ。

「私、全然、気にならないタイプ」

「わたしも、同じだよ」

 手を取り合う。

 好きな人が、空気になるタイプなのが一緒だ。

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