第74話 専属トリメイド
糖京都心。甘チョコ区。女王住居。
玄関。午前11時。
精霊専用バスから、メイドたちが降りてきた。
「チュンチュチュン」
訳・ただいまでございます。
メイドリーダー、スズメの被りものをした、スズメちゅちゅんが挨拶をする。
「女王アンコリンちゃん、はじめまして」
メイドサブリーダー、玉緒さんがお辞儀している。
玉緒珠子。26歳。
女王住居の専属メイド。サブリーダー。
タマゴ色のショートカット。
皆んなのおねえさん的存在。
「よろしくピーヨ」
「ピヨピヨ」
「こんにちはピヨ」
小さいコトリたちが、さえずっている。
「よろしく!あなたたちが、女王住居の専属メイドたちね」
「よろしくワン!」
甘味女王アンコリンとスア丸が、元気に挨拶する。
第74話 専属トリメイド
女王住居。
甘味女王の住む大豪邸。
専属の交代制の料理人がいる。
他は、業者が代行していたが、今回、専属メイドたちがいることがわかった。
「恋してないのかしら。ヒヨコとか?」
「ヒヨコは、無いでしょう」
アンコリンは、専属メイドの恋を見つけたい。
「チュンチュチュン」
訳・甘味女王アンコリン。これから、仕事に戻ります。
「わたしたちは、主に、家事の全般をするから、おねえさんたちに、まかせなさい」
「頑張るピヨ」
「おまかせピーヨ」
「ピヨピヨピヨピヨ」
女性着替え室で、専属メイドのちゅちゅんと、玉緒さん、ヒヨコたちがメイド服に着替える。
白と黒のオーソドックスなメイドスタイルだ。
「専属メイドさんがいるなんて、ワクワクするわ」
「王室気分だワン」
「オスドリが、いませんね」
アンコリンとスア丸、メイプルくんの感想。
「キミトは、どうした?ちゅちゅん」
バーニさまは、ちゅちゅんに質問する。
「チュンチュチュン」
訳・キミトくんは、バスの清掃をしています。
そう言っていると、バスの清掃を終えたオスドリメイドが、やって来た。
「遅れまして、女王アンコリン。よろしくお願いします」
ニワトリの精霊キミトくん。18歳。
女王住居の専属メイドボーイ。
黄色の髪の男の子。まだまだ、新米だ。
「キミトくん。遅いよ。早く着替えなさい」
サブリーダーの玉緒さんが、指示をした。
「は、はい!」
キミトくんは、急いで、男性着替え室へ直行する。
「全員、身体は、もう大丈夫なのか?」
「チュンチュチュン」
訳・バーニさま。ご心配くださりありがとうございます。
「毒霧くらった時は、どうなるかと思ったよ」
「面食らったピヨ」
「びっくりピヨピヨ」
毒霧など、異常である。
女性のいるメイドたち。可愛いヒヨコメイドたちも、容赦なく毒霧を浴びせるなんて許されない。
「メイドさん。私は、何をすれば良いかしら」
「何でも、やるワン」
アンコリンとスア丸の言うことに、サブリーダーの玉緒さんが、大きく首を振った。
「甘味女王は、休んでていいよ。メイドのおねえさんたちが、何でもやるから、休んでてね」
女王を、イスに座らせる。
アンコリンは、ごく普通の、元気な女の娘。
女王としての自覚は、あまりない。
メイドたちが、頑張っているところを見ると手伝いたくなってしまう。
スア丸も同じで、ホウキを持って手伝っている。
「駄目だね。キミたち。女王とその婚約者は、職務をこなしてくれないと」
「でも、私、まだちゃんとしたお仕事を、ほとんどしてないのよ。何かするわ」
アンコリンは、真面目でもある女の娘。
「そうか〜。確か、女王アンコリンちゃんは、恋の応援が趣味なんだよね」
女王住居の専属メイド玉緒さんは、アンコリンの趣味である、恋の応援をして欲しいと言う。
「おねえさんは、現在、恋をしているんだよ」
玉緒さんは、自分の恋を応援して欲しいと言った。
恋。応援。
現在のアンコリンの趣味といえば、趣味である。
「相手は、年下の男の子なんだ」
玉緒さんは、大きくうなづいてみせる。




