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あんこデラックス  作者: キノぴょ
7章 〈メイドの黄味、黄味〉
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73/84

第73話 甘味女王にメイドあり

 ジャパン国。糖京都。

 食を守る甘味女王と婚約者、大臣、甘味精霊たちがいる。


 糖京都心。甘チョコ区。女王住居。

 女王の食卓。朝食時間。

「こちら、ご飯になりますよ」

 お目付け役のメイプルくんが、木のおわんに、ご飯の朝食を持ってくる。

「まだ、食べちゃ駄目ですよ」

 メイプルシロップ色の髪の美少年メイプルくんは、女王とその婚約者を止める。


「わかってるわよ〜」

「タマゴが来るワン〜」

 甘味女王アンコリンと、その婚約者スア丸。

 並んで、イスに座り、目の前にあるご飯に、かけるタマゴを待つ。


「コケコッコー」

 訳・女王さま。タマゴだぜ。


 料理のニワトリ精霊とさ吉さまが、かき混ぜながらタマゴを持ってきた。

 醤油も混ぜ込まれ、黄色のタマゴが、液体のようになる。

 それを、見事な手さばきで、ご飯にかける。


「おはしで、かき混ぜてくださいね」

「わかってるわよ〜。メイプルくん」

「僕は、スプーンだワン〜」

 ご飯。かき混ぜたタマゴ。

 これぞ、タマゴかけご飯である。



 第73話 甘味女王にメイドあり



 タマゴかけご飯。

 かき混ぜたタマゴをご飯に混ぜる、最高の食の一つ。


 女王の居間。

 テレビが置かれた、女王のゆっくり過ごすスペース。

「美味しかった〜」

「大満足ワン〜」

 ソファに寄りかかる女王と婚約者が幸せにひたる。

 アンコリン・オール。甘味女王。16歳。

 あんこ色のふわふわ髪の元気な女の娘。

 スア丸。女王の婚約者。元・愛犬。

 すあま色の髪のケモミミ男子。


「これで、後は、午後のおやつがプリンなら最高よ」

「プリン、食べたいワン」

「ね。メイプルくん」

「メイプルくんお願いワン」

 二人して、メイプルくんにおねだり。


「それなんですけど」

 美少年メイプルくん、悩みながら、言う。

「専属メイドたちが、退院してくるんですよ」


「退院?」

「何が、あったワン?」


「先代甘味女王の秘書トーフという、首謀者がいましたよね」

 メイプルくん、先代シュガーリーと幼なじみソルトの仲を引き裂いた首謀者の話をする。

 アズ、チョト、トーフの3名である。

 その中でも、元・女性秘書トーフは、女王住居にいた専属メイドたちに毒霧を浴びせて、病院送りにしていたと言う。

 理由は、怪しまれていたから。


「何よ。その話!」

「びっくりワン!」

 アンコリンとスア丸は、動揺する。

「とにかく、女王住居には、専属メイドたちがいたんですよ。今日の昼から、復帰するそうです」

 メイプルくん、スケジュール帳をチェックしている。


「今日なの?もっと、早く教えて欲しいわ」

「女王アンコリンは、女の娘の恋ばかり応援して、いそがしかったからですよ」

 アンコリンに伝えるヒマが無かったという。

 次から次へと、騒動に首を突っ込んでいたのもある。


 女王住居の専属メイド。どんな人たちだろう。

 シュガーリーのことしか知らないだろうから、はじめましてになる。

 メイプルくんの話によると、全員が、鳥の精霊なのだと言う。


 メスドリ2名。オスドリ1名。コトリ20名。


 何だか、ザックリとした情報である。

「もっと、くわしい情報は、わからないの?メイプルくん」

「知りませんよ。ボクは、シュガーリー時代は、この住居に立ち入ったことがありませんから」

 お昼に来るから、その時に、話すれば良い。

 メイプルくん、本当に知らないようである。


「ちゅちゅんたちが、復帰するんだってな」

 精霊代表のバーニさまだ。ラフなジャケット姿だ。

 バニラ色の短髪に、整った顔立ちのイケメン。


「バーニさま。女王住居に、専属メイドが来るらしいのよ」

「聞いてるよ。会いに来た。今回は、アンコリンのいつもの応援話も無いかな」

「え」


 アンコリンのいつもの応援話=恋の応援。


「メイドさんも、恋するんじゃないの?」

「さあ、どうだろうな」


 恋をしているかもしれない。専属メイド。

 確かに、恋するメイドはいる。わかることになる。

 甘味女王アンコリン。メイドの恋を応援する。

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