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あんこデラックス  作者: キノぴょ
6章 〈ミーハーナッツガール〉
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第67話 落花生の行く末

 糖京都心。甘チョコ区。甘味宮殿。

 翌日。甘味会議室。

 甘味イケメン精霊たちが集まり、精霊代表のバーニさまと、今回の落花生大量プレゼント事件についての話し合いを繰り広げていた。

「さて。大量に発注された落花生をどうするかだな」

 バーニさまは、大量のダンボールの箱を、にらみつける。

 占い師ココさまのもとに送られて来た、大量の落花生。

 それは、ココさま親衛隊のリーダーであるピーナへの嫌がらせとして、悪女マカデミンが送りつけたものだった。


 会議休憩室。

 休憩用のソファと冷蔵庫がある部屋。

 冷蔵庫には、紙コップで飲むお茶が冷やしてある。

「マカデミンと配達業者は、捕まった」

「でも、落花生は、大量に残ったわけですよね」

 バーニさまとメイプルくんは、目線を合わす。

 ココさまは、落花生が好きらしい。

 マカデミンの配達させた大量の落花生。

 一人で食べる量では無い。

 大量の落花生を食べなくてはいけない。

「落花生の一部は、甘味精霊の経営する甘味コッペパン屋で使わせてもらうことになった」

 甘味コッペパン屋。

 ジャムや、ピーナッツバターなどを使ったコッペパン専門店。ここで、ピーナッツバターは一番人気で、材料に一部の落花生を使う。

 落花生をピーナッツバターにするのだ。


「…そう言えば、アンコリンはどこだ?」

「女王応接間で、クルミちゃんとお話中ですよ」



 第67話 落花生の行く末



 女王応接間。

 甘味女王アンコリンが、客人と対話したい時に使う部屋。

 現在、恋を応援中のクルミちゃんと対話中。

「結局、ココさまには、告白しかないと思うの」

 アンコリンは、女王としてのドレスを着ているが、心は、ごく普通の女の娘のつもりだ。

「ココさまとの恋をあきらめちゃ駄目よ」

「わたしなんて、相手にされません。ピーナさんたちの方が仲良くしてるんです」

「優柔不断そうだから、押せばいけると思う」

 アンコリンに、根拠は無い。

 でも、あの男の人は、親衛隊の木の実女学生の中に恋人がいると、言っていた。探していた。

「あきらめたら、終わりよ」

「でも…」


 ココさまが好き。


「アンコリンちゃん。わたし、あきらめる気は無いです」

 期待している。

 この恋は、実ると思っている。

 木の実みたいに、実るのを待っている。

 恋は実るもの。

 そう信じている。


「期待…したいんです」

 クルミちゃんは、下を向いている。

 何を考えているかわからないココさま。

 とにかく、言いたい。

 大好きなこと。

 優しくて、親衛隊全員を迎え入れてくれた人。

 その中にいた自分。

 ココさまが占ったこと。

 親衛隊の中にいる未来の恋人になりたい。



「男心のわからない女の娘の悩みかな」

 正装のバーニさまが、話を聞きに来てくれた。

 バーニさまは、精霊代表。

 新米女王アンコリンに代わって、食に関する会議に参加していたらしい。

 議題は、大量落花生の行く末だ。

 大量落花生は、一部を甘味コッペパン専門店に使う。

 多くは、安値で、糖京のそれぞれの落花生を使う店に売ることになった。

 結局は落花生の配送業者が大損害を受けることとなった。

 この保障は、逮捕された達夫さんとマカデミンが、支払うことになる。


「わかるかい。アンコリン」

「…わからないわ」

「…ワン」

 ややこしい話を、アンコリンはわからない。

 スア丸は、全くわからない。


「ところで、男心の話だが、あの占い師ココは、もう、決めてると思うぞ」

 バーニさまは、すでに、ココさまが誰に決めているか理解している。それは、意志でもある。

「決めてるって、何よ。わからないわ」

「そうだな。決めるだけだからな」

 ここは、やはり、若い女の娘アンコリンには、わからない領域なのだろう。

「運命の恋は、“意志”で、決めるだけなんだよ」

「意志?」

 アンコリンは、女の娘には、運命の相手がいると信じている。どんな女の娘にも、その相手はいる。

「出会ったのよ。クルミちゃんは、運命の相手に」

 問題は、相手が振り向いてくれるかどうか。

「そうだな」

「私、絶対、クルミちゃんを助けたいの」

「アンコリンちゃん。ありがとう…」

 クルミちゃんは、アンコリンと手を取り合った。

 しかし、この後、大事件が起きてしまう。

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