第62話 ココナッツ占いの館
木の実区。ココナッツ占いの館。
占い部屋。
薄暗い部屋で、ココナッツ色のローブをまとった男の人が、一人のサラリーマンを座ったまま出迎えた
「さあ、占いましょうね」
男の人は、占い師ココさま。ココナッツ色の長い髪のイケメン精霊。ココナッツ型の水晶に手をかざす。
占いの結果は、告白成功。
告白することはできるということ。
後は、努力次第。どんなことも、気合。
どんな未来が待っていても、乗り越えれば何とかなる。
気合。何度も言う。気合で壁を乗り越えて行け。
「と、出たよ」
「あ、ありがとうございました…」
恋占いをしに来たサラリーマン男性。
占いを受けたサラリーマンは、告白はしようと決心した。
恋は、何事も攻めが大切だ。
館内カフェ。
占いの館内にある小規模なカフェスペース。
ここに、10人程の制服を着た女学生が居座っている。
「ココさま。ココさま」
ココさまには、親衛隊がいる。女学生が、そうだ。
親衛隊は、真っ先に、ウーロン茶を飲みに来たココさまを見つける。
「今日も、女の娘がいっぱいいるな」
ココさまは、自分で、ウーロン茶をついでいる。
館内カフェは、ココさまが経営しているのだ。
女の娘たちは、館内カフェを埋め尽くし、全員、従業員として働いている。木の実女子高校の女学生。
副店長は、ココさま親衛隊のリーダーのピーナだ。
第62話 ココナッツ占いの館
ココナッツ占い。
ココナッツ型の水晶でみる占い。
ヤシの精霊ココさまが考案した、よく当たる占い。
「女王アンコリン、到着しました」
女王専用車の専属運転手シボルさまが、車のドアを開く。
「ここね…」
女王専用車には、最大6人乗れる。
今は、アンコリンとスア丸。メイプルくんとバーニさまがいる。
「何よ。あの車」
「女の娘が出てきたわよ」
「追い返すわよ」
ココナッツ占いの館の外に集まる、ココさま親衛隊。
早速、目をつけられてしまったアンコリンたち。
“ココさまLOVE”の文字が書かれたハチマキとハッピを着た若い女学生たちが集まっている。
「ココさまは、アタシたちのものよ」
「帰りなさいよ」
「いらないのよ」
嫌味を言う木の実女学生たち。
「女王アンコリンは、下がってください」
メイプルくんは、まず、アンコリンの安全を確保する。
アンコリンには、専用車内で、待機してもらう。
「強気な女学生たち。オレたちは、仕事で来ている。遊びじゃないんだ。事情聴取させてもらおうか」
バーニさまは、静かに前に出る。
血気盛んな女学生たちだ。
女王アンコリンを連れてくるべきじゃなかった。
この娘たちは、女の娘を敵視していると見た。
「仕事…?」
「ピーナさん。この人は?」
親衛隊の木の実女学生たちは、リーダーに助けを求めた。
「ワタシが、ココさま親衛隊のリーダー、ピーナです」
ピーナッツ色の髪の落ち着いた女性。成人女性だ。
ピーナは、バーニさまとメイプルくんにだけ、館内カフェへの来店を許した。
女王専用車で待つことになった、アンコリンとスア丸。
運転手シボルさまもいる。
そこへ、一人の親衛隊の女学生がやって来た。
「わたし、ココさま親衛隊の大森クルミっていいます」
大森クルミ。16歳。
クルミ色の髪のツインテールの女の娘。
木の実女子高校の制服を着ている。
大森クルミちゃんは、伝言があると言う。
「ココさまを、好きにならないでください。これ以上、親衛隊の人数を増やすつもりはありません」
「私、別に、ココさまとは知り合いでも何でも無いし、好きにはならないわ」
アンコリンは、素直な意見を言った。
婚約者の、大好きなケモミミ男の子スア丸がいる。
他は、好きにはならない。
スア丸は、喜んで、すり寄ってくる。
「ココさまを好きにはならないんですか?」
「あなたは、ココさまが好きなのね」
「はい。大好きです」
ココさまは、親衛隊の中から新しい恋人を探している。
「え?親衛隊から恋人を探しているの?」
「ココさまは、よく当たる占い師なんです」
「ウワサに聞いたわ」
「ココさまは、自分のことを占って、自分の親衛隊の中に、未来の恋人がいるとわかったそうです」
「自分のことを?」
「占い師が、自分を占うことは、あまり良くないらしいんですけど。ココさまは、直感的に、親衛隊に恋人がいると思っているみたいなんです」
大森クルミちゃんは、その恋人が自分の可能性があると信じている。他の親衛隊のメンバー全員が、自分の可能性を信じている。
「私は、クルミちゃんの可能性あると思うわ」
「可能性あるワン」
アンコリンと、黙って聞いてたスア丸もうなづく。
運転手シボルさまも、うなづいている。




