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あんこデラックス  作者: キノぴょ
6章 〈ミーハーナッツガール〉
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第61話 よく当たる占い師

 ジャパン国。糖京都。

 食を守る甘味女王アンコリン・オール。

 その婚約者スア丸。

 二人の大臣と甘味イケメン精霊たちがいる。


 糖京都心。甘チョコ区。女王宮殿。

 女王食卓。午後3時。

 定められたテーブルに、イス。一人と一匹は、仲良く並んで座っている。

 テーブルの上には、木の皿。

 その上に、ひと粒のカシューナッツがあった。

「カシューナッツなのね」

「ひと粒ワン」

 甘味女王アンコリンと婚約者スア丸は、糖ニョウ病予備軍のため、糖質制限中である。

 その中で、カシューナッツは、はじめて出た。

 メイプルくんが、時折、無性に食べたくなるというもの。

「ボクが、変に助長してしまったので、お詫びです」

「あなたは、神だわ」

「神ってるワン」

「神は、太陽神です。ボクは、楓の精霊です」

 冷静なメイプルくんだ。

 メイプルシロップ色のショート髪で、背が低く、可愛げのある少年の風貌をしたかえでの精霊だ。


「いただきまーす」

 カリッ。

「お、いし〜~い」

「美味しいワン」

 広がるカシューナッツの風味。

 ひと粒じゃ、全然、足りない。


「もう、ひと粒よ」

「もっとくれワン」

「駄目です。女王マインドで、我慢してください」

「そ…そうね」

 アンコリン。女王マインドを身につけるため、頑張る。

 女王マインド。

 甘味女王として、健康管理を万全にすること。



 第61話 よく当たる占い師



 女王の間。

 あんこ色のふわふわの長い髪の女王アンコリンが、玉座に座っている。

 服装は、西洋風の豪華なドレス。

 その隣りには、すあま色の髪のケモミミ男子スア丸が寄り添って、ミミを動かしている。

 食の石像が並ぶ。女王が、食の報告を受ける場所だ。

「ココナッツ占いの館で、落花生の大量プレゼントが問題になってるの?」

 甘味イケメン精霊が集まる中、甘味女王アンコリンは、一つの食料騒動を知る。


「よく当たる占いの館があるらしいな」

 甘味イケメン精霊代表のバーニさまは、テレビジョンで取り上げられた占い師の館の話をする。

 バーニさまは、西洋風の正装姿。

 バニラ色の短髪に、がっしりとした体格の、大人で、ワイルドな雰囲気を持つ氷菓の精霊だ。

「占いをしているのは、ヤシの精霊ココというらしい」

 ヤシの精霊ココさま。

 おっとりとした、優しいイケメン精霊。

 女性人気があり、ココさま親衛隊なるファンクラブもあるそうだ。

「その占い師ココが、最近、落花生をプレゼントされすぎて困っているらしい」

 占い師ココさまは、ナッツ全般が、大好物。

 その中でも、最近は、落花生を気に入っているらしい。


「たくさん食べれて、うらやましいわ」

 アンコリン、心揺れる。

「女王マインドですよ。女王アンコリン」

 すかさずメイプルくんは、ささやきかける。

「そ、そうよね」

 それを受けて、気を引き締める。


「落花生は、総数トラック1台分くらい。膨大だ」

 バーニさまは、真剣に食料品の無駄を心配する。

 一人に贈る量じゃない。明らかに、異常だ。

 複数犯の可能性が高いが、その場合、親衛隊なるファンクラブが怪しい。


 この事件を、食を守る甘味女王と甘味イケメン精霊たちに捜査の依頼が来た。


「こんな感じの事件は、時折、舞い込んでいるんだが、今までは甘味精霊のみで、解決をしてきた」

 甘味イケメン精霊の仕事。

 それは、本来、女王の耳に入れない。

 先代シュガーリーの頃も、伝えないでいた。

「危険がある仕事の依頼も来る」

 今回は、占い師ココさまへの“大量落花生プレゼント”事件の捜査・解決だ。

 事件というものは、危険である可能性もある。

「お野菜学園だって、あったじゃない。大丈夫よ」

「お野菜学園の件で女王を心配する声があがってるんだよ」

「あら、そうなの?」

「今回は、安全か。と、精霊代表は心配しているよ」

 バーニさまも、心配してくれているらしい。

 メイプルくんは、考え込んでいる。

 危ないことがあるかは、行ってみないとわからない。


「女王専用車を出しなさい。行くわ」

 女王着替え室で、ラフなワンピースに着替えて、外に出たアンコリンと、パーカーとズボンのスア丸。

 専属運転手、果汁の精霊シボルさまがお辞儀をする。

 黒髪で若々しい精霊。運転手としての服装が決まってる。

「お出かけなさいますか」

「行くわ」

「行くワン」


「しょうがない、おてんば姫だな」

「ボクも行きますよ」

 6人乗れる、女王専用車に乗り込む。

 バーニさまとメイプルくんも続く。

 アンコリン、スア丸と共に、三人と一匹。

 いつものメンバーだ。


「ホーホケキョ」

 訳・留守の間は、まかせて。

「何かあったら、駆けつけるだ」

 左大臣ウグイスまめ子と右大臣黄土きな子が見送る。

 大臣二人は、フォーマルなスーツ姿だ。


 占い師ココさまへの“大量落花生プレゼント事件”。

 一人のミーハーな女の娘の運命を変えていく。

 運命がどうなるか。占いは、当てられるのだろうか。

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