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あんこデラックス  作者: キノぴょ
5章 〈ドラまんじゅう〉
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第60話 女王マインドを持て

 糖京都心。甘味宮殿。

 休憩室。

「ホーホケキョ」

 訳・万田さん、正式にまんじゅう屋に就職したね。

「二人で、まんじゅう屋を経営するだな」


「ちょ、ちょっと、スア丸〜」

「アンコリン。大好きワン」

 照れるアンコリンのほっぺたに、スア丸がキスの連続をしている。

 ラブラブだ。

「キスなんて、ドキドキだわ〜」

「大好きワン。大好きワン」

 ケモミミのスア丸は、シッポを振り続けている。


 しばらくして、休憩する。


「何故か、スア丸が、キスしたがってくるのよ〜」

「発情期だべ」

「ホーホケキョ」

 訳・男の子って、大胆だよね。

「私、恥ずかしいの〜。仲良しで十分なのに〜」

 アンコリン、純情な女の娘。

 自分のこととなると恥ずかしがりやなのだ。



 第60話 女王マインドを持て



 休憩室。

「親友のマンジュが上手く行って良かったよ」

「万田さんと幸せになって欲しいですね」

 バーニさまと、メイプルくんは談笑している。

「オレの方が、悪いヤツなんだよな」

「シュガーリーへの気持ちですか。悪い精霊ですね」

「お前は、アンコリンだろ」

「ボクは、迷惑をかけるつもりはありません」

 大人な会話である。

 すでに、好きな人がいる女の娘。

 幼なじみを、一番好きな、先代と現在の甘味女王。

 バーニさまは、シュガーリーを忘れられない。

 メイプルくんは、アンコリンを心配している。


「仲間だな」

「仲間ですね」


 ニヤリとする、精霊二人。

 これは、独り身決定である。



 女王食卓。

 午後3時。おやつの時間。

「結局、足湯も温泉も楽しめなかったわね」

「しょうがないワン。万田さんのことを見守ったワン」

 アンコリンとスア丸は、オレンジまんじゅうを1個ずつ食べている。

 しかし、もっと食べたくなる。


「うう。糖質制限も大変だわ」

「確かに、甘いものがもっと欲しくなるワン」


「甘いもの中毒じゃないですか?我慢しましょう」

 メイプルくんは、簡単に言う。

 自分ができるからって、糖質制限は平然としている。

「メイプルくんは、糖質制限は平気なの?」

 メイプルくんは、甘いもの全般は、我慢できる。

 しかし、無性に“カシューナッツ”が食べたくなる時があるらしい。


「カシューナッツ…」

 アンコリンも、食べたくなってきた。

「メイプルくん。一緒に食べるワン!」

 スア丸は、メイプルくんに指先を突きつける。

「命令のつもりですか?スア丸くん。絶対服従の魔導書は、とっくに解呪してもらっていますからね」

「そ、そんなつもりじゃ無いワン」

 純粋に、カシューナッツをたくさん食べたいだけである。


「カシューナッツは、食べすぎ厳禁の高カロリー食品ですからね。絶対、NGですよ」

 ナッツ全般は、身体に良いものもありつつ、高カロリーとして、絶対注意すべき食べ物なのだ。


「何故、高カロリーとか、糖ニョウ病なんてあるワン」

「野菜などの健康に良い食事の見直しだと思いますよ」

 メイプルくん、真面目だ。


「糖質制限で、もめてるのか」

 氷菓の精霊バーニさまが、顔をのぞかせて入ってきた。

 バーニさまは、無性にアーモンドチョコが食べたくなることがあるらしい。

 またの、ナッツの誘惑。


「アーモンドチョコ食べたいわよ〜」

 アンコリンだって、言われると食べたくなる。

 甘いものって、無性に食べたくなるものなのだ。


 食べたい。食べたい。食べたい。


 甘いものが欲しくてしょうがない。

 何で、我慢しなくてはいけないのか。


「女王だからですよ」

 メイプルくんは、理由を告げる。

 甘味女王アンコリン・オール。

 ならば、糖ニョウ病予備軍を克服して当然。

 糖京都民のお手本にならなくてはいけない。

 甘いものの誘惑に勝ってこその女王。


「女王マインドのためなのね」

 アンコリン。やる気が出る。元気で勇気ある女の娘。

 1日1個の甘いもので、頑張る。


「私は、糖ニョウ病に、負けないわ」

「予備軍だから、一緒に糖質制限して頑張るワン」


 ジャパン国。糖京都。

 おまんじゅう屋の主人と一般女性の恋。

 ドラマみたいな嘘からはじまる、ラブストーリー。

 運命の恋人同士って言うのかな。素敵だった。

 キミは、本当に、たくさんの恋をする国に住んでいる。

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