表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あんこデラックス  作者: キノぴょ
4章 〈異常なまでのオレンジ〉
PR
42/84

第42話 動くオレンジ

 甘チョコ区。最大図書館。

 駐車場。

「クククッ。ボクは、神さまなんかより、この子が大事なんだポン」

 上空から降り立ったデコポルは、翼を消す。

 手から、たくさんのオレンジ色の丸い玉をこぼしていく。

 オレンジ色の丸い玉は、うねうねと肥大化して、1メートルほどの、無数のスライムとなった。

 オレンジスライムだ。

 このオレンジスライムの群れは、地面にぶちまかれたソーラーオレンジとしぼりかすを、取り込んでいく。

 食事しているのだろう。


「スライムが食事だと…」

「オレンジを無駄にするつもりは無かったんですね」

 バーニさまとメイプルくんが、身構える。

 オレンジスライムは、うねうねと食事をしながら近づいてくる。

「バーニさん、メイプルくん。警察が、やがて到着します」

 女王専用車の運転手。果汁の精霊シボルさまが伝える。

「時間稼ぎだな」

「そうですね」

 甘味イケメン精霊に、油断は無い。



 第42話 動くオレンジ



 オレンジスライム。

 天界のソーラーオレンジの楽園に暮らす物体。

 うねうね動く。

 一部、天使がペットにしていたりする。


「スライムが動いてるわ。意思があるの?」

「気持ち悪いワン…」

「スライムは、意思があったり、無かったりですね」

 アンコリンの疑問に、メイプルくんが答える。

 スライムは、モンスターのイメージがあるが、天界でも暮らしている。

 オレンジ好きの太陽のラー神さまが、オレンジを好きなオレンジスライムに共感して、住まわせているらしい。

 意思は、あるのかもしれない。

 オレンジを好きという気持ちがありそうだ。


「デコポル。何で地上界にいるの」

 天使ユズエルが、柑橘天使仲間に問いかける。

「神さまへの嫌がらせポン」

 デコポルは、神さまが嫌いだった。

 オレンジスライムが好きだった。

 太陽のラー神さまは、自分ばかり好きなものを、ソーラーオレンジを食べまくっている。

 その分を、オレンジスライムにあげたい。

 それだけだ。

 多くの天使に頼られて、仕事ばかりしてるくせに、オレンジは、ちゃっかり食べる。

 ムカつくのだ。

 オレンジスライムに、分け前が少ない。


「働く神さまが、報酬として、好きな物を食べられるのは、当然のことだ」

 オレンジジャケットを正すバーニさま。

 問題は、働くのが神さま一人に集中すること。

 全員で働いて、全体を楽にするべきだ。

 一人の仕事は、軽くする。

 その上で、報酬を上乗せする。

 働く人材を増やす。


「働くなんて嫌だポン。疲れるポン」

「疲れる仕事を選ばないで、小さなことをやれば良いんだ」

 小さく、簡単な仕事が必要ならば、それを実行する。

 もし、働くのが嫌になっても、誰かが支えてくれる。

 助け合いだ。

「天界は、助け合いは出来ているんですか?」

 オレンジシャツのメイプルくんは、天界を疑う。

 天界は、どうやら、“神さま”という圧倒的な存在に頼りきっている様子だ。

 負担も大きいだろう。

 太陽のラー神さまに、恋している女の娘ユズエル。この娘のためにも、ラー神さまの仕事量を減らしてあげたいところだ。


「お前ら、うるさいポン。働くのは、神さまと地上界の人間と精霊たちだけでやれポン」

 天使は、働かない。

 柑橘天使デコポルは、そっぽを向く。

「ソーラーオレンジは、黒影農園で作らせるポン」

 黒影農園。

 名前からして、黒いオレンジ農家。

 デコポルは、そこと契約して、オレンジスライム用のソーラーオレンジを育てていると言う。

 ポカポカの魔導書も、そこで使っていると言う。


「デコポルが、ポカポカの魔導書を持ってるの?」

 ユズエルは落ち込んだ。

 デコポルが、ポカポカの魔導書を盗んだのだ。

 悪い天使だったのだ。


 遠くで、パトカーのサイレンが聞こえてきた。

 警察が急行して来てくれたのだ。

 警察は、素早く、柑橘天使デコポルを逮捕した。

 オレンジスライムも、丸い玉に戻させた。

 ポカポカの魔導書の盗難。

 黒影農園との癒着。

 悪いことをした者は、警察に捕まるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ