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あんこデラックス  作者: キノぴょ
4章 〈異常なまでのオレンジ〉
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37/84

第37話 おれんじデラックス

 ジャパン国。糖京都。

 ここには、都民の食を守る女王と大臣と精霊たちがいる。


 甘味女王オレンジリン・オール。

 最近、改名した。アンコリンのことである。

 その婚約者オレンジ丸。

 同じく、改名した。スア丸。


「オレンジ右大臣と、オレンジ左大臣よ」

 あんこ色のふわふわ髪の可愛くて元気な女の娘。

 オレンジリンは、オレンジ丸と、大の仲良し。

「オレンジ精霊たちよ」

「皆んなオレンジだワン」

 すあま色のケモミミ男の子。オレンジ丸だ。


 お野菜、魚介類。続いて、オレンジの消費税減額の政策を実行した。


 何でも、夏の暑さの影響で、ものすごくオレンジが、豊作になったらしい。

 それは、ポカポカ太陽を受けて、大量に実る品種。

 太陽のオレンジ。

 “ソーラーオレンジ”と言う果物らしい。

 大量にあるなら、食べまくるしかない。

 異常なまでの数のオレンジならば、冷凍するのも一手だ。



 第37話 おれんじデラックス



 糖京都心。甘チョコ区。甘味宮殿。

 午後3時

「おやつは、ソーラーオレンジ1個ですよ」

 メイプルシロップ色の髪の美少年。メイプルくんが、二枚のお皿に1個ずつオレンジを乗っけて持ってきた。

 

「私は、オレンジリンなのよ。オレンジ1個なんかじゃ足りないわよ」

「僕も、オレンジ丸だワン」

 オレンジリンとオレンジ丸は、抗議する。

「何で、改名してるんですか。あなたは、女王アンコリンですよ。そして、スア丸くんです」

「うう…。糖ニョウ病予備軍なのよね」

「悲しいワン」

「名前を改名してるなら、もう、あんこの和菓子を用意しませんよ」

「ま、待って!戻るわ。アンコリンよ」

「ス、スア丸だワン」

 二人の名前が、元に戻った。


 ソーラーオレンジは、苦味はあるものの、ジューシーで、とても食べやすかった。

「にが、あ、ま〜~い」

「なかなかのジューシーだワン」

 アンコリンとスア丸は、このオレンジを気に入った。

 メイプルくんとの約束では、このオレンジと甘いもの一品にしてくれるはずだ。

「今日は、この後、大事な会談があるので、このオレンジだけですよ」

「え。大事な会談?」

「ワン?」

「女王アンコリンより、上位…、いや最上位の方が、いらっしゃいます」

 メイプルくんは、失礼のないように念を押す。

 女王より、上位。

 誰であろうか。


 女王着替え室。

「ホーホケキョ」

 訳・アンコリン。オレンジ色も似合うね。

「すごいお方が来るって、誰だべさ」

 まめ子ときな子が、着替えを手伝ってくれた。


 キラキラ〜ン。

「もしかして、先代のシュガーリーかしらね」

 オレンジ色のドレスのアンコリン。

 フレッシュなコーディネートである。



 まめ子ときな子も、オレンジ色のフォーマルに着替えた。まだ、若いが、大臣の彼女たちには似合っている。

 スア丸もオレンジ色のタキシードだ。

 何で、皆んなしてオレンジ色の服装を着ているのだろう。

「本当は、宮殿の全ての色をオレンジ色に塗り替えるように言われているんですけどね」

 これまた、オレンジ色の礼装のメイプルくん。

 甘味イケメン精霊たちが、オレンジ色の礼装一色に染まっている。


「ちょっと、これって、異常なんじゃないかしら」

 オレンジドレスの女王アンコリンは、異変に敏感だ。

「オレンジ色が、好きな神さまがいるのさ」

 そう言いながら、オレンジ色の礼装のバーニさまが、オレンジ色のバラを持っている。

 バニラ色の短髪のイケメン精霊代表だ。


 これから、来るのは、オレンジ色好きの“太陽神”。

 神さまが来るのだ。


「太陽神?神さまがいるの?」

「神さまなんていないワン」

 驚くアンコリンと、神を信じないスア丸。

「甘味女王の上位には、農業を支える頂点たる太陽神さまがいるんですよ」

 説明するメイプルくん。

 この世で、オレンジをもっとも愛する太陽神。

 毎食、オレンジを食べている。

 好きな色もオレンジ。

 オレンジ色の神殿に住んでいる。

「神さまなんているわけ無いワン」

 神さまとか、信じないスア丸。神さまがいるなら、この世から、糖ニョウ病を消してほしい。

「神さまがいるなんて、すごーい。友達になれるかしら」

 友達になりたいアンコリンは、ポジティブだ。

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