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あんこデラックス  作者: キノぴょ
2章 〈甘獄。お野菜学園〉
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第24話 女王、野菜で乾杯!

 糖京都心。甘チョコ区。甘味宮殿。

 女王執務室。

 甘味女王が、簡単なデスクワークをする部屋。

「女王アンコリン。書類にレ点を入れてください」

「もう、無理よ」

 アンコリンは、デスクに倒れた。

 まだまだ、新米女王のアンコリン。難しい執務はこなせないため、“書類にレ点のサインをするだけ”という、簡単なデスクワークだけをしている。

 もう、手がおかしくなりそうだ。

 そもそも、この現代に、書類は無いだろう。

「あらゆる法律や契約をおぼえずに、サインだけにしているんです」

 考えてのことらしいが、納得できない。


「アンコリン。ハンコ押すのは、楽しいワン」

 女王の婚約者スア丸。ハンコ押す係をしている。


「レ点をいれるだけの書類では、ないですか」

「その、“レ点”が負担なのよ」

「レ点ほど、簡単な作業は無いですよ」


 レ点は、簡単だとは、思う。

 四角いマスに、レ点をつけるだけなのだから。

 でも、無数にこなしていたら、嫌になるかもしれない。



 第24話 女王、野菜で乾杯!



 女王応接間。

 甘味女王アンコリンが、面会したい外部のお客人と、お話出来るお部屋。

「女王アンコリン。この度は、お野菜学園の解放に協力していただき、重ね重ね、お礼を申し上げます」

「ありがとう。アンコリンちゃん」

 恋人同士のクリッツくんとカブアンが、手土産持参で訪ねてきていた。

 見事、告白を成功させて恋人になった二人。

 仲良く、未来の管理栄養士を目指して勉強中。

「仲良しでうらやましいわ」

「アンコリンには、僕がいるワン」

 ケモミミ男の子スア丸。アンコリンの首元に抱きつく。

「ちょ、ちょっと。スア丸ったら」

「大好きワン」

 無邪気だ。

 これが、アンコリンの大好きな男の子だ。


「私も、大好きよ。スア丸」

「アンコリン。大好きワン」


「好きだよ。クリッツくん」

「ぼくも好きです。カブアン」


 女王と婚約者。学生の恋人同士。二つのカップル。

 好きって言い合えるって、本当に楽しい。


「アンコリンちゃん。手土産はね。お野菜ジュースなの。美味しいから飲んでみてね」

「わかったわ。後で皆んなで飲むわね」


 女王の間。

 玉座に座っている、甘味女王アンコリンのもと。

 右大臣まめ子と左大臣きな子。甘味イケメン精霊たちが集まる。


 今回は、お野菜学園の解放を成功させた。

 全員でお野菜ジュースで乾杯だ。


「乾杯!」


 アンコリンは、オレンジ色のジュースを飲む。

 多分人参ジュースだと思うが、甘くて美味しい。

 果物も混ざっているのかもしれない。


 身体に良いものとして、お野菜の消費税減額を掲げたところ。お野菜学園の改革を実現した。


「今度は、魚介類の消費税減額をしたら良いかしら」

 アンコリンは、身体に良い食べ物の知恵をひねり出す。

「おお、良いな。アンコリン」

 氷菓の精霊バーニさま。ニヤリと笑う。

 確かに、魚介類。特に青魚は、身体に良いと言う。


「この糖京に隣接する海は、“砂糖でできていた”ってウワサがありますよね」

 楓の精霊メイプルくん。博識だ。

 でも、海が砂糖でできてるのは、嘘っぽい。

 海は、しょっぱいのだ。塩だ。

「お砂糖の海は、無いわよ」

 信じないアンコリン。

「魚介類精霊もたくさんいるから、また、問題を解決することになるかもしれないな」

「魚介類精霊もいるの?」

「もちろん、いるさ」

 バーニさまは、甘味女王として、糖京の問題を解決して行くことは、とても大変だと言う。

 先代甘味女王シュガーリーは、王政として、都民の意見を聞いてはいなかったのだ。

 ただ、都心の甘味のお店を視察してまわっては、甘いものを食べてばかりだった。

 結果、糖ニョウ病になったわけである。

「アンコリンなら、もっと都民に好かれる女王になれるかもしれないな」

 バーニさま。アンコリンに期待している。


 午後3時。女王食卓。

 1日1個のお菓子タイム。

 日本の伝統菓子。“あんころモチ”だ。

「“あんこ”よ〜」

「良かったワン。アンコリン」

 アンコリンは、大感動。スア丸も、大喜びだ。

 あむ。


「あ、ま〜〜い」

「甘〜いワン」


 あんこは、こしあん。

 1個なんかじゃ、足りない。

「我がままですね。女王アンコリン」

 サポート役のメイプルくん。ジト目である。

 でも、結構、頑張ってた女王は褒めてあげたい。


「あんこ最高!もう1個!」

「欲しいワン!」


「駄目です。1日1個ですよ」

「女王命令よ。あんころモチをもう1個ちょうだい」

「いけません。聞けません」


「もう、1個〜。あんころモチ〜」

「食べた〜いワン」


 ジャパン国。糖京都。

 甘味女王アンコリンは、スア丸と、二人の大臣。甘味イケメン精霊たちに囲まれている。

 お野菜学園の解放に協力して、女王レベルを上げた。

 甘獄は、もう無い。

 女王として、キミは、誰かを救えるんだ。

 甘いものが好きなんだろうけど。程々にね。

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