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あんこデラックス  作者: キノぴょ
1章 〈女王への道〉
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第2話 スーパー加糖ルート

 糖京都心。スーパー加糖。

「いらっしゃいませ」

 エプロン姿のアンコリンは、接客をする。

 愛想を振りまくのが得意な彼女は、次々とやって来るお客さま全員にスマイルを向ける。


 一方、砂糖の計量、販売を担当するのが、こちらもエプロン姿の愛犬スア丸だ。

「黒砂糖を、1キロちょうだい」

 お客さまのご注文が入る。

「1キロ。わかったワン」

 量り売り。1キロちょうどにするのは、難しい。

 丁寧に調整して、売る。


 そんな感じで、店番は続く。

 そして、オーナーが戻ってきて、お手伝い終了。

「ありがとうございました。お嬢さん。犬ちゃん」

「いえ…」

「ワン…」

 疲れた。


 アンコリンは、甘いものが大好きだ。

 子供の頃から、お腹いっぱいに、甘いものを食べるのが夢だった。

 女王になったら、絶対、やってやる。 



 第2話 スーパー加糖ルート



 糖京都。小豆町。

 コンビニスイーツをこよなく愛する少女がいた。

 アンコリン・オールである。

 甘いものの専門店が無い小豆町では、コンビニスイーツが、唯一の贅沢であった。


 糖京都心。富士山屋。

「ショートケーキは、美味しい?スア丸」

「最高だワン」

 アンコリンは、愛犬スア丸に、ショートケーキを食べさせている。

 ケモミミ少年のスア丸は、ちゃんと、フォークを使ってショートケーキを食べている。


 糖京都心に行ったら、絶対、甘いものをたくさん食べる。

 有名店なんて、我がまま言わない。

 値段の高い贅沢スイーツを食べたいんじゃない。

 三つ、行きたいお店がある。


 1位、富士山屋。

 2位、ミセスドーナツ。

 3位、21アイスクリーム。


 これだろう。

「そうよねえ。富士山屋でケーキ食べて、ミセドでドーナツ食べて、21でアイスを食べるの」

 これが、野望だ。

「スア丸。近くに、ミセスドーナツないかしら」

「検索するワン」

「良いアイデアだわ。スマホね」

「ワン」

「スア丸。ほっぺを確認して」

 アンコリンは、スア丸のほっぺのクリームに気づく。

「ワン。うっかりワン」

「取ってあげるわね」

 指先で取って、自分の口に入れるアンコリン。


 ドキっ。


 ときめくスア丸。

 ご主人様と犬の関係。

 しかし、スア丸はアンコリンのことが大好き。

 好き。大好き。愛してる。

 でも、アンコリンの一番大好きなものは、甘いもの。

 スア丸のことでは、無い。

 それは、悲しい。

「ワン…」


「アンコリンよ」

 小豆の精霊アズさまが、やって来た。

「スーパー加糖で、働いたようだな」

 次の試練を伝えに来たそうだ。

「えー。ミセドと21に行かせてちょうだい」

「ワタシの屋敷に行ってからだ」

 アズさまは、するどい目つきで言うが、イケメン精霊のため、カッコいいだけだ。

「アズさま。素敵。愛の告白かしら」

「違う」

 小豆の精霊アズさまは、怒っている。

「砂糖と小豆を調合する魔法をおぼえるのだ」

「“あんこ”ね」

 伝統の和菓子である。

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