第1話 糖京へ行こう
ジャパン国。
糖京都には、甘党の人々が住んでいる。
チョコレート、キャンディ、グミ。
プリン、ケーキ、杏仁豆腐。
甘いものを、とにかく、食べる。食べる。
全ての甘党国民に、平等に甘いものを提供するのは、甘味女王のお役目。
しかし、甘味女王シュガーリーは、長年の王政に疲れて倒れてしまう。
次代の甘味女王候補を決めるべき時が来た。
小豆の精霊アズさまは、小豆町の甘党少女を探していた。
厳正な抽選の結果。
まめ子、きな子、アンコリンの三人の少女が選ばれる。
「ホーホケキョ…」
ウグイスまめ子。
「あだす、頑張るだ」
黄土きな子。
「私に、お任せよ」
アンコリン・オール。
「お任せワン」
愛犬、スア丸。
まずは、糖京都心に行って、砂糖を買ってくる使命が与えられたのだった。
第1話 糖京へ行こう
糖京都心。
一大砂糖パラダイス。
甘いものの全てのお店がそろうスイートスポット。
和菓子。洋菓子。氷菓子。
皆んな食べたい、お菓子が大集合している。
「うふふ。ライバルは、鳥と田舎娘のみ。私の優勝は決定しているも当然よ」
赤紫のあんこ色の髪の女の娘。
アンコリン・オール。16歳。
清楚。容姿端麗。ちょっぴり腹黒の女の娘。
「当然ワン」
スア丸。
アンコリンの愛犬。
見た目は、ケモミミの男の子だ。
アンコリンのことが、大好き。
「砂糖を買う前に、富士山屋のショートケーキを食べて糖分補給よ」
「糖分補給ワン」
アンコリンとスア丸は、富士山屋に入った。
お洒落な内装に、富士山が大きく描かれている。
「いらっしゃいませ。お嬢さん」
イケメン店員。まぶしい。
「ショートケーキを一つ」
客席で待つこと数分。
「ショートケーキでございます」
「まあ」
アンコリンは、瞳を輝かせる。
甘党の女の娘は、我慢なんかできない。
直ぐ様、フォークでひと口。
「あ、まあ〜〜い」
感動で、ほっぺたが落ちそうだ。
ふわふわすぎる、クリームと生地。
最高なデコレーション。
完璧だ。
「アンコリン。ケーキは、甘いワン?」
「甘〜いわ。スア丸」
瞳は、キラキラと輝く。
「砂糖を買った後、スア丸にも食べさせてあげるわ」
「ありがとワン」
席を立ったアンコリンは、レジの店員に、砂糖を買いたいと話す。
「お隣りのスーパー加糖で買えますよ。」
「あら、そうなのね」
アンコリンとスア丸は、お隣りのスーパー加糖へ。
スーパー加糖。
世界中の砂糖を取り扱う砂糖専門店。
「オーナーの加糖茶葉です」
「砂糖専門店なんて、はじめて見たわ。次期甘味女王になるため、砂糖が欲しいの」
「お買い上げありがとうございます」
「アンコリン。砂糖をGETできたようだな」
突然、小豆の精霊アズさまが現われた。
「次は、スーパー加糖のお手伝いをするのだ」
「え」
「オーナーの不在の合間だけだ」
「人生って、甘いだけじゃないわね」
労働だ。アンコリンは、遠くを見つめる。




