騎士学校での日々-1
お久しぶりなのだ!
とりあえず、こちらは更新を再開することにしたぞ!
月2、3くらいだと思うが、見て行ってくれると私としましては助かります。
「ーーーてなわけで交換留学生として一週間みんなと学ぶこととなったアキト・ツバサだ。みんな、仲良くするように」
「よろしくお願いします」
ここは騎士学校。ユウが今通っているところだ。そして今日から俺は騎士学校の生徒である。一週間だけだけど。この話の始まりは4日前にさかのぼる。
「学校に行ってみたい!」
「………………はっ?」
俺は懇願した。
ジークは困惑した!
なぜだろう………いや、ジークに会って一言目がこれでは流石に戸惑うか。
今、ユウや朝比奈さんは魔法学校、騎士学校へ行って異世界の戦闘技術を学んでいる。かくいう俺は魔物との戦闘を学んでいる。冒険者としての仕事も自分の役には立っているが、俺にはそれだけでは足りないと最近思えてきているのだ。
簡単に言うと、戦闘技術を上げたいのだ。
俺のイメージとして、魔物へ適切な対応をすることを学ぶのが冒険者であり、闘う術を学ぶのが学生と考えている。戦闘できていると言っても、所詮僕らは日本人である。戦闘技術を学ぶ時間なんてそう多くない人生を送ってきた。さしずめ今の俺は、基礎をすっ飛ばして応用をして出来た風を装っているだけの半端野郎だ。それではいつか死ぬこともあり得る。技術は、やはり大事ある。学校に数日だけでもいいので行って技術習得をしておきたい、ということだ。
ジークにそのあたりを説明するとようやく理解したような、だけど無謀そうな顔をした。
「3団体交えてのお話をしないといけないからすぐには言えないな。まあ、一応頼んでみるよ。あいつら仲悪いしほとんど不可能だろうけどな…」
しかし、意外にもあっさりオッケーになってしまった。ただし期限は一週間。ぐるって回すから2週間だな。理由はありそうだが教えてはくれなかった。だが、なんとなく予想はできてたりする。
魔術師だって護身として剣は使うし、騎士だって牽制のため魔法を使う。だけど、そっち方面に詳しいわけじゃない。だからって教えて欲しいと頼むのは嫌だ。しかし、生徒から情報を得るのは教師としては普通のことだ。つまりは、そういうことだ。
これだけ見るとギルドの人を招いて得する点がないように見える。技術は特化している人よりは低いしな。
しかし、騎士だって魔術師だって将来ギルドに入る人は珍しくない。その時の前情報(森の中で火魔法を使ってはいけないなど)や、冒険談とかを聞けたりできる。
また、魔物は人とは違い、本能で襲いかかって来る。瀕死でも降参なんてしない。死ぬか生きるかの戦いをしている。騎士や魔術師はそういった練習がやっぱり少ない。というかあるほうが困る。人殺しだしな。そういった点のレクチャーも冒険者がしてくれる。実際、年に1日、ベテラン冒険者の人が講義をするらしい。
というか先程仲が悪いと言ったが、ギルドは別である。二つの派閥の仲介人とでも言えばいいだろうか。どちらからも人が来るわけだから仲が悪いと双方共に困るのだ。簡単に言うと、仲がいいことをアピールするためだ。
では、なぜジークは不可能だと思ったのか。それは騎士学校と魔法学校とが犬猿の仲だからだ。もやしと脳筋って罵り合うらしい。どこにでもあるんだな、そういうの。
ちなみに聞いた話によると、魔法学校の学校長があっさりオッケーしたことを見て騎士学校の学校長がしぶしぶ了承したらしい。その時の魔法学校の学校長の人の顔がとても嬉しそうだったと、首を傾げながらギルド長が言っていた。
また、その学校長は女性だとか。……………もしかしてそういうことなのか?ジークも隅には置けないなぁ。
とまあ、そんなこんなで騎士学校での一週間が始まったわけだが………………なんだこれ?
いや、何が? って誰もが思うだろう。説明すると、紹介も終わり1限目の授業を終えると、すぐに1-C(今回体験で入るクラス)の女子が俺の席までやってきて声をかけてきたのだ。その女子は何か決心したような顔をしていた。クラスの声が一瞬静まる。しかしすぐに静寂はやみ、音が包まれる。だが、よく見るとクラスの女子みんなの耳はこちらを向いている。
そういや、授業中クラスの女子がほぼ全員俺の方をチラチラ見ながら小声で話し合っているのをよく見ていたことを思い出した。理由はわからんが、とても嫌な予感がする。
「あ、あのね!」
その女子は声を大にして言った。
「ユウ君ってどういうタイプが好みなの!?」
………………はっ?
「えっと……………それをお、僕に聞いたのはどうして?」
「ユウ君が友達にアキ君って名前の人がいて、君がアキト君だから?」
いや、ちょっと待て!
「いやいや、交換留学生ってみんな成績優秀者を選ぶんでしょ? 偶然ってこともあるんじゃないの?」
「話を聞いているとユウ君とそのアキ君は同郷って感じがしたんだよね! だったらユウ君の持つ黒髪という、珍しくて同じ特徴をもつアキト君は同じ人だと思って声をかけたんだけど…」
俺はチラッと他の女子に目を向けると、今までこちらに目を向けていたのに逸らされた。ていうことはさっきの授業の小声での会話はこれ関係ってことか?
「はぁ…。あんまり身元を詮索されると困るんだがな…。どういう人物を選んだかの秘密事項に関係しているからな…」
少し愚痴を言いたくなったのでため息混じりに言うとクラスが無音になった。秘密事項の詮索はよくないどころか、場合によっては処罰がありえるからね。
「……………まあ、バレなきゃいいんだけどさ」
その一言を最後にクラスの女子は俺のところにやってきた。内容が先ほど言ってたユウに関する質問ばかりで俺はそっと涙した。
昼休みになると女子からの質問からも解放され、落ち着くことができた。クラスの男子たちからも声が掛けられるようになり、思ってたより普通の学校って感じがするひと時を味わえた。普通って安心できるからいいね!
そして、午後はいよいよ武器修練の授業だ。今更だが、時間割は午前が一般常識の授業、午後が実技の授業で、実技は週5回のうち4つが武器修練、1つが魔法の授業となっている。魔法は明日らしい。
さて、実技というのは武器によって練習するものや先生が異なるらしい。いわば選択科目だ。二つ使う人は4つある授業を前2つと後2つにわけてするらしい。
さらに、実技の時間は4学年全員の合同授業でもあるらしい。それで先生は全員見ていられるのだろうか…。聞いて見たところ、先生が見て回り、生徒から質問したり、先生から気になったところを指摘されるって感じで、基本放任主義らしい。
さて俺はといえば、片手剣と槍を教えてもらうことにした。二刀流の先生はいなかった。まあ、珍しいタイプだから仕方ないのかもしれない。
ということで片手剣のところに来たのだけど、とんとん拍子でなぜか4年生の先輩と模擬戦をすることになった。なぜこうなった。
確か、交換留学生がここに来ていることを先生からみんなに言われ、みんなが俺に興味を示していたのだが、いきなり先輩がやってきて模擬戦をしろということになった。俺は拒否しようとしたのだが先生が勝手に許可してしまったのだ。そして先生は、なんか楽しそうだった。絶対面白そうだからとかいうどうでもいい理由だ!
てな感じで決まり、俺もなんか吹っ切れた。模擬戦を回避するのはもう諦めた。なら、もう全力で叩き潰そうって思った。先手必勝!
勝てばよかろうなのだ! ………俺ストレスでも溜まってるのかな。
「それでは、模擬戦、始め!」
開始の合図とともに俺は全力でショルダータックルをする。トップスピードの俺は学生ごときには視認できない! 当然のごとく先輩をぶっ飛ばす。先輩が浮いた瞬間に相手にローキックをかます。支えが何もない相手を倒すのはたわいもなく、先輩が空中で仰向けになる。そこを狙って腹に肘鉄を食らわす。地面に背中がついたときに先輩の手を膝でおさえて喉に右手を添える。
「し、勝者! アキト・ツバサ!」
これ以上はまずいと感じたのか審判が慌てて宣言した。
そして、俺は勝者コールを言われてようやく重要なことを思い出した。
「あ! 武器使ってね!」
どこまでもしまらないアキであった。




