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にゃん鬼行  作者: てふ
三夜の夢
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三夜城家 紬 21話

たもつ

男が産まれた。武門がばたばたとうるさい。

母は、何を見ているのだろう?


もうすぐ、ようやく、やっと。

ここを出ていける。

ここでは、一番にはなれない。

葉月はづきが逝ってしまっても、

一番になる事はなかった。


母の腹が大きくなっていく。


また月が満ちる、

泣き叫ぶ父は、どんどん狂っていく。


武門の道具としての役目に今は、希望すら持っている。


私は、三夜城さんやじょうの“おん”になる。

“恩”となって嫁ぐ。


産まれる赤子が男でも、女でも、

ここでは一番にはならない。


母が奥宮に戻って来る。

侍女と出迎えた。

母の腕の中で眠る赤子は、待望の男子。

武門は大いに沸いた。

後継ぎができたと盛り上がる。


もう、

本当に、もう、

この家で一番になる事は、なくなった。


皆に忘れられ、

居た事にも気づかれず、

私は、ただここにる。

悲しくなって泣いたけれど、誰も気づかない、

母も、父も、三夜城の者も、武門の者も。


ずっと泣いているのに。・・・


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