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両親

「げほっ!げほっ!」

血の味が気持ち悪い。どうやらボコボコにされてそのまま気を失っていたらしい。

日の傾き具合からそこまで時間はたっていないようだが、とりあえず、あのハイエルフの大人とフンギョはもういない。

ステータスを確認する。

名前:ソラ

種族:エルフ

年齢:11歳

HP:1/80

MP:180/180


攻撃力:100

防御力:40

魔法力:140

素早さ:50

スキル:聴力強化、方向感覚強化、魔力操作

ギフト:ステータス、継承、転生


なるほど、どうやらHPが0になると気絶するのか。

道理で0で死ぬには痛さや苦しさが甘いと思った。

最悪のイベントだったが、一つ知れてよかった。

ってことはダズローは俺の一発で気絶したってことは、HPと防御力合わせても100無いのか?そのまま足し算引き算じゃないのかもしれないし、ちょっとよくわからないな。


しかし、大人ハイエルフやばいな。速いし強い。とりあえずステータスに関する疑問もいくつかわかったし、今日のところはもう家に帰って休もう。


* * *


「ただいま~。」

「お帰り。あら、今日はいつもよりケガがひどいわね。どうしたの?」

「本当だ。ソラ大丈夫か?それも特訓のケガなのか?」

「ああ、違うよ。今日は大人のハイエルフに殴られたんだ。でも気にしなくていいよ」

「「!?」」

「すまん、ソラ」

「ごめんね、ソラ」

「だから気にしなくていいって。別に父さんと母さんが悪いわけじゃない。悪いとするなら、あの大人のハイエルフなんだし。」

「ああ…、そうだな。」

「ごめんね、ソラ」

全く父さんと母さんにも困ったものだ。両親がハイエルフなのに生まれてくる子供がエルフなのはまれにあることらしいが、俺の親はなかなか子供ができなかったからか、生まれてきたのが赤目のエルフでも十分に愛情をこめて育ててくれている。良い人達だ。俺が転生する先は生まれてこなかったはずの命だから、俺が生まれてこなかったらたぶん両親のもとに子供が生まれることはなかったんだろう。しかし俺がエルフではなくハイエルフを望んでいればこんな思いをさせなかったのかもしれないと思うと少し複雑だ。エルフの俺にがっかりすることなく、今も俺のケガを心配してくれている。しかし俺のせいで両親の肩身も狭くなっているようだ。父さんはいろんな仕事をするようになったし、母さんも手荒れが目立つ。

「ソラ、つらいか?つらいならこの集落を出て行ってもいいんだぞ?」

「そうよ、東に行けば大きな人間の町もあるし、そこならいろんな種族がいるからきっと嫌な思いもしなくて済むわ!」

「だめだよ。人間の町じゃエルフはいるかもしれないけどハイエルフは珍しいんでしょ?今度は父さんと母さんが嫌な思いすることになっちゃうよ」

そう、この世界ではハイエルフは貴重だそうだ。何の後ろ盾もなくハイエルフが人間の町に行ったらどうなるかわからない。らしい。村長が言ってた。それにユイと離れるのは嫌だしな。

「大丈夫よ。光の魔法でこうすれば」

といって、母さんの目が光ったかと思うと、きれいな青色の目が赤い色に変わった。母さんは家ではよくこうしてくれる。そして俺と一緒だと嬉しそうに言ってくれるんだ。そんなこと本当に気にしなくてよいのに。


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