第14話他人を思う
いつも通り配達の仕事を行い、黙々と働く俺。
普通の日々を過ごしていた。
そんな中、突如俺の普通を破壊する知らせが舞い込んできた。
ピピピー
怪物退治のアプリの通知だ。
俺は午後の配達の仕事が終わり、ちょうど家に帰ろうとしていた。
「今日はさすがに、怪物退治に参加したくないな。
怪物は何かな?メンバーは誰だろう?」
疲れているので怪物退治に参加する気はさらさら無いが、一応見ておく。
!!?
「え?嘘だろ!?討伐レベル30でバーサークスネーク
5体…それに討伐メンバーに凪と凛、ましろもいる」
他にも2人、高田と酒井と言う男の隊員がいた。
「いやいや、凪や凛、ましろがこのレベルの討伐に行けるわけないだろ?どうなってんの!?絶対死ぬよ」
俺は凪達と一度組んでいたから分かるが、明らかに討伐レベル30に行けるレベルではない。
良いとこレベル10くらいだろう。
それが討伐レベル30の依頼に行くのである。
何かあったか?
おそらくだが、この高田と酒井と言う隊員が怪しい。
こいつらに誘われて参加した可能性がある。
俺はいてもたってもいられなくなった。
ましろや凛に連絡を取るか?
いや、俺は隊長を辞めた身だし、依頼を受けるのは
個人の自由。
しかし、明らかに死にに行くような依頼は見過ごせない。
隊長を辞めて以降、ましろ達と連絡を取っていない。
どうすれば……
連絡をするか?いや、もしかしたら高田と酒井が本当に強くて、ましろ達はただの付き添いみたいな感じかも知れない。
俺の杞憂か?いや、しかし…………
「ーーーくそっ!!!これだからコミュ障の俺は!!!!!
もー本当に俺なんか嫌いだ!!!!!!!」
俺は車の中で絶叫した。
ましろ達が死ぬかも知れない。
くそくそくそくそ!
隊長を辞めても連絡を取り合っていれば…
関係性を築いていれば…
俺は嫌なことがあると全てが嫌になるんだ!
本当にくそみたいな性格!!!!
ゴミ!甲斐性なし!くず!
だからお前は駄目なんだよ…
「ううっ…」
俺は激しく動揺した。
「くそっくそっくそ!!!!どうすれば良いんだ…」
討伐メンバーは固定されている。
参加するには、ましろ達が救援依頼を出さなければ
メンバーには入れない。
「場所は南都市の廃墟、時間は19時からか…
今は、18時間に合ってくれよ!」
俺は急いで車を走らせ自宅へ帰り、装備を整えた。
タクティカルジャケットを着て、腰には小刀のセイバーと大口径のハンドガン。
「ーー今回はこいつも連れて行くか」
自宅の武器庫から1mはある両手剣、
アブソリュートを取り出し背中に担いだ。
アブソリュートは生命力を冷気に変換できる。
「何もなければそれでいい、だけど…」
俺は覚悟を決めて南都市の廃墟に向かった。
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