第10話1人で戦地に赴く
隊長役を降りて1週間。俺は昔を取り戻すように怪物退治の任務を受けた。
今回の任務は救援要請。
先の部隊が怪物と戦っており、手に余るので救援を要請した感じだ。
今回の相手はカマキリ型の怪物で
名前はスラッシャー。
討伐レベルは10。俺にとっては手頃なレベルだが、
1体だけ目撃されているおり、
1体だけでこのレベルは注意しなければいけない。
強い個体の可能性がある。
現に救援要請も出ている。
会敵場所は街と廃墟の境界線。
今の日本は怪物が現れるようになってから激戦が生じ、街でも崩壊した廃墟部分が多々ある。
そこに怪物を押し止める形となっているので、たびたび怪物が境界を越えて戦うことが多い。
今回もそんな感じだ。
俺は愛車の軽自動車を走らせ、境界線付近で車を停めた。
ゴン!ガゴン!ドンドン!!パパパッ
派手な戦闘音が聞こえる。
「やってるな!」
胸が高まる。
普段なら怪物退治に興奮やアドレナリンはそんなに出ないが今日は違う。
女性に対して邪な気持ちを考えたこと。
そんな自分に失望したこと。
他にも負の感情がたくさんあった。
それらを払拭するため!
自信を取り戻すため!!
俺は怪物と戦う。
「うおおおお!!!!!」
雄叫びを上げ走り出す。
眼前には5mはあろうか、大型のカマキリがいた。
スラッシャーだ。
会敵しているのは、4人のチーム。
隊長らしき女性と3人の男の部下だ。
「うわああぁあああ」
スラッシャーが鎌を振り上げ、1人が負傷した。
「佐野!!」
それを庇うように女性が盾になろうとしている。
「伸びろセイバー!!!!」
俺は帯刀していた50㎝の小刀を抜き、生命力を込めた。
小刀の刀身が蒼白く光り、刀身が伸びた。
10mは伸びた刀身でスラッシャーの追撃の振り下ろしにぶち当てた。
ギャギィン!!!!
鎌とセイバーの衝突の衝撃音が周囲に飛ぶ。
スラッシャーが体勢を崩す、その隙を突く。
俺はセイバーを振り上げ、伸ばした刀身がスラッシャーの頭を両断。
怪物は絶命した。
「はぁはぁ、大丈夫か?」
「佐野が、スラッシャーに斬られて…」
「俺は大丈夫です。そんなに深い傷じゃないです」
「念のため、確認するよ」
俺は斬られた隊員の傷の様子を見た。
幸い、タクティカルジャケットがガードをしてくれて傷は浅いようだ。
「うん、これなら大丈夫だね。よく頑張ったよ」
「いえ本当に、ありがとうございました!」
俺は4人から感謝の言葉を次々にいただいた。
ふふっ…ふふっ
俺の自信が回復していくのがわかる。
やはり人に感謝されるのが1番励みになるな。
そして、救護班を呼び斬られた隊員は運ばれ他は怪我も無く解散となった。
2人の男の部下が俺に感謝を述べ、帰っていった。
最後に隊長らしき女性と2人きりになった。
「すいません。今日は本当にありがとうございました」
俺に何度も頭を下げ感謝を述べる。
この人は井ノ上 桜。
黒髪ロングで剣道部の主将をしてそうな感じだ。年齢は20半ばに見える。
見た目は強気そうなのにしっかりしているなと感心してしまう。
「いやいや、何も無くて良かったよ。」
本当に良かった。怪物退治は普通に死人が出るから、何も無いのが1番だ。
「そっ、その、あの…」
井ノ上さんが何か言いたそうだ…
「きょっ、今日のお礼をしたいので、この後、食事でもどうですか?」
「ーーーーーえっ…」
読んでいただきありがとうございます。
駄文ですが頑張ります。
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