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【9000PV感謝&4章完結】異世界★魔法少女― 転生初日に聖女扱いされましたが、変身が罰ゲームすぎます! ―  作者: もりやま みお
第4章 鉄の掟と、鋼の乙女【ドワーフの里編】
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剛腕との力比べ。唸る鋼鉄の拳


確定申告もあり、仕事も立て込んでいてストックが全くありません…。

お詫びと言ってはなんですが、次に連載する予定だった作品(12話分)を本日からこの3連休を使って随時upしていこうと思います。

 『ラブ・オーバーフロー〜女神の祝福は魅了の呪いでした。メガネで98%封印しても、2%の漏れでヒロインが襲ってきます!〜 』という作品になります。

こちらの方も、ブクマ等応援していただけると嬉しいです。

「ちょっと、なんなのよこれ……」

 あたしは、思わず自分の目を疑い、両手で目をゴシゴシとこすった。


「あ、おねえちゃん。おかえりなさい!」

 ミリィの呑気な声。


 なぜだか、まったくわからないけれど、あたしの目の前の平らな巨岩をテーブルにして、熱狂的な『腕相撲大会』が行われていた。


(……なんで、腕相撲大会が?)


 魔王軍が攻めてきて、殲滅させて、異常な筋肉の幹部が出てきて……たしか、絶体絶命のピンチだったよね?

 あたしの頭の周りを、ハテナマークががくるくると飛び回った。


「お嬢様、お戻りになられましたか」

 リナが素知らぬ顔で、あたしの元へと歩み寄ってくる。


「えっと、リナ。これどういう状況?」


「ああ、これですか。実は——」

 リナが、さもメイドとして当然の業務をこなしたかのような、落ち着いた声で状況を語り出す。


 あたしが別空間に移動した直後。

 タイタニスが「俺様は、あの小娘と戦いたいのだが、どこに行った!?」と、勝負を望んで暴れようとしたらしい。

 そこでリナが「少々、野暮用で席を外しましたわ」と涼しい顔でこたえると、タイタニスは「ふんっ! つまらん、俺様は強いやつと戦いたいんだ」と言ってどかりと座り込み、あろうことか『あたしが帰ってくるまで待つ』と言い出したのだという。

 しかし、ただ待つのも暇だからと、周りで震えていたドワーフたちを巻き込んで腕相撲大会が始まってしまった、とのことだった。


「……バカなの?」

 あたしはつい、心の声をそのまま口から漏らした。


「ぐぬぬぬ……うおおおおお!」

 目の前でカイルが、顔を真っ赤にしてタイタニスと腕相撲をして、あっけなく腕を沈められていた。


 なんなの、このカオスな状況は……。

 と、とにかく——。

 相手が脳筋のバカだったおかげで、うまく時間稼ぎ出来たのだと思うことにしよう。

 あたしは、深呼吸をして前へと歩を進めた。

 ……でも。

 あんなに向こうの空間で、あたしはみんなのこと心配して胃を痛めていたのに……。


(あたしの、胃痛を返せえええ!)


 時間差で、ふつふつと怒りが湧き上がってくる。


「……戻ったわよ!!」

 あたしは、腕相撲をしていた、カイルとタイタニスの前へズンズンと進み出た。


「スズネ様! 申し訳ございません! 不肖このカイル、力及ばず負けてしまいました……! この情けない騎士に、罰をお与えくださいませ!」

 カイルが申し訳なさそうに唇を噛みつつも、期待に満ちた表情を浮かべた。


「おお、小娘。逃げずに戻ったか! 」

 耳がキーンとなるくらいのの太い声で、タイタニスは立ち上がり、不敵に叫んだ


「……まあ、被害が大きくならなかったからいいけど、あんたバカでしょ?」

 あたしは冷ややかな目で、筋肉ハゲを見据えた。


「なんだと……?」

 タイタニスの声が一層低くなり、顔が赤らんでいく。


 それを見たドワーフたちが、蜘蛛の子を散らすようにサッと広場から離れていった。


「腕っぷしに自信があるみたいだけど、後悔させてあげるわ。勝負をつけるわよ……、変身(マジカルトランス)っ!!(フォーム)!!」


 あたしが左手のブレスレットを掲げて叫ぶと、世界が白銀の閃光に包み込まれ、体が装甲に包まれていく。


 そしてお約束。勝手にポーズを決めるとあたしは叫んでいた。


「鋼鉄の拳で悪を砕く!装甲魔法少女(アーマード)サクラ!システム、オールグリーンッ!」


 あたしは、タイタニスと同じように、腹回りの防御力ゼロの姿で広場でポーズを決めていた。


「おお! さっきの勇ましい姿に変身したぞ!」

「姉ちゃん、やっちまえ!」

「胴体どうした?」


 その姿を見ていた周りのドワーフたちは、一斉に歓声を上げ、思い思いの言葉を口にしていた。


(うるさいわね! こっちは尊厳を削ってんのよ!)


 さっきは、観客がいなくて逆に寂しいとか、すこしでも思ってしまった自分をぶん殴りたくなる。


 ごつい手足のメカに包まれ、胴体だけ水着のような布面積の謎の女。

 それがあたしだ!


(……もう、羞恥心なんて、どこかに行っちゃったわよ!)


 あたしは、拳を握りしめた。


「ああ、お嬢様の、羞恥心を誤魔化すような、そのお顔……。ぞくぞく致しますわ……」

「おねえちゃん、その姿もかわいいよぉっ!」

「おお! スズネ様がタイタニスをねじ伏せるお姿、1秒たりとも見逃しませんぞ!」


 リナ、カイル、ミリィ。毎度のことながら、背中から銃弾を打ってくる。


「いいから、あんたらは黙ってて!」

 あたしは、肩をプルプルと振るわせた。


「いくぞ、小娘!」


 タイタニスが、丸太のような太い足で地面を蹴る。

 ドンっという思い音と共に、大地が振動した。

 見上げるほどの巨体が迫ってくる。

 速度はそれほどでもないが、圧倒的なきんにくのしつりょうが生み出す、とんでもないプレッシャーが放たれていた。


「いくわよ!」

 あたしも負けじと背中のスラスターを吹かし、前へ飛び出す。


「うおおおおお!」


 あたしの巨大な鋼鉄の右拳と、タイタニスの岩のような右拳が正面から激突した。

 凄まじい爆音と共に、衝撃波が周りの砂や小石を円状にを巻き上げる。


 拳の反動でズズズ……とお互い後ろに弾き飛ばされるが、スラスターを噴射させ踏ん張って堪える。


「ガハハハ! なかなか、やるじゃねえか! この俺の拳を正面から受け止めるとは」

 タイタニスが、大胸筋をピクピクさせながら歓喜の声を上げる。


「あんたも、なかなかいいパンチしてるじゃない」


 あたしたちは、お互いに睨み合いながら、ジリジリと距離を詰めていく。


 そして——。

 ガシィィィンッ!

 あたしの鋼鉄の指と、タイタニスの極太の指が、プロレスの力比べのようにガッチリと組み合った。


「ほう! 俺様と力比べをしようってのか? おもしれえっ!」

 タイタニスの腕の血管が隆起し、恐ろしい力が込められる。


 あたしのロボアームもけたたましい駆動音を上げ、真っ向からのパワー勝負が始まった。

いつもこの作品をお読みいただき、ありがとうございます。


『面白かった』『続きが読みたい』と思っていただけましたら、下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします!


面白かったら★5つ、つまらなかったら★1つ、正直な感想で結構です。


また、ブックマークもしていただけると嬉しいです。

皆様の応援が、作品執筆のエネルギーになります!


 『ラブ・オーバーフロー〜女神の祝福は魅了の呪いでした。メガネで98%封印しても、2%の漏れでヒロインが襲ってきます!〜 』

こちらの方も、ブクマ等応援していただけると嬉しいです。

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