080(ポイ捨て)
「神様、どうした?」
「ワシも戦いに出るかもしれん」
「何、どゆ事?」
「天界と魔界の戦争が始まった。我々は人間界に余り干渉してはいけない。悪魔どもは人間界を我が物にしようとしている」
「神様、グッドラック」
「他人事だの〜、プンスコ」
「仕方ないじゃん。それこそ人間1人には干渉できないよ」
「まあ、神の力は悪魔に対し一騎当千」
「テオブロの件がちっぽけに感じるな、アハハ。死ぬなよ、神様」
「ワシは運だけは良い神だからな。魔界の反逆が収まったら、また会おう」
「ああ、期待してるよ」
『ソウ…………ソウ…………』
「誰かが起こしに来たぞ。そろそろ行きなさい」
俺はパッと目覚めると、ジャックに肩を揺すられていた。
「ジャック、おはよー」
「やっと起きたか。ちっとも起きないから、もうプロトタイプをマルボロバロン国に引き渡して、帰るところだぞ」
「てい! そんなに眠っていた? マルボロバロン国を観てみたかったな」
「街並みはラークバロン公国とそう変わらん。それより、神様はなんと?」
「天界と魔界の戦争が始まったよ。神様も戦いに行くかもしれないって」
「天界の方々に勝ってもらわないと、悪魔は人間界に侵攻してくるのか?」
「多分ね。それより、気になってる事がある」
「なんだ?」
「マルボロバロン国にオールマンコ居なかった?」
「居たみたいだな。直接会わなかったが」
「マルボロバロン国はケントカーム国と自由貿易協定を結んで、ラークバロン公国とは国防力強化の要請か」
「それが政治というものだろう」
「確かにな。ジャックとゼニア姫が結ばれたら、ジャックが国王か?」
「メンソ国王が退位されたら、ジンボ王子が国王となるさ。情報をメンソ国王へ送る。またな」
ジャックは船首に居る船長の所へ行った。俺はフラッと立ち上がり、辺りを見渡す。甲板にラークスーツのプロトタイプ機はなかった。俺は船尾へ行き、マッチでタバコに火を着けて吸う。メンソールだから、スーっとする。美味い。
俺はタバコを根元まで吸い、欄干に押し付けて火を消し、ポイ捨てする。
「あっ! ソウ様、いけませんよ。ポイ捨てなんて」
ターニャに見付かってしまった。
「灰皿を持ってないからさ」
「灰皿なら魔法でなんとかして下さい」
「そんな無茶な事を」
「山火事にでもなったら、大変ですよ?」




