076(模擬戦の準備)
俺は目が覚めると、外が明るい。ぐっすり眠れた。
コンコンコン。ドアをノックする音だ。誰だろう?
「開いてるよ〜!」
ガチャッとドアが開き、若い女中が入ってきた。カートを引きながら。
「ソウ様、朝食をお持ちしました」
「頼んでないよ」
「ソウ様のスケジュールは朝からラークスーツの試運転です。30分後には準備してドックへ行って下さい」
この子、なんか違和感が。似てる。肌は小麦色だが…………?
「君、ゼニア姫の従兄弟かなんか?」
「私…………腹違いの妹なんです」
「何!? マルボロ族とのハーフか?」
「母の名は、クラウディア……女王」
「そんな事ってあるか〜?」
「さっさと朝食を摂って下さい」
「あっ、ああ」
俺はハンバーガーを3つ食べ、装備を調える。
「君、名前は?」
「ターニャです。さあ、急いで下さい」
「そう急かすな。反国王派が居るのも納得だ」
「ソウ様は反国王派なんですか?」
「いや、違うよ。じゃあ行ってくる」
俺は宮殿の中央南側のワープエレベーターで下界に降りて、魔法車のドックを突っ切って、ラークスーツのドックへ来た。
ロイ親方やその他のクルーが300人くらい集まっている。レンも居た。
「ソウ様、時間通りですね。ジャック・ストライフ様はもう搭乗してます」
白い機体が歩いてドックの外に出た。ジャックが操縦してるのだろう。腕や肩に火器が着いている。
「なあ、レン。実戦形式って、ジャックと闘うの?」
「ペイント弾です。安心して下さい」
「そっか」
「こっちです。着いてきて下さい」
俺はプロトタイプのラークスーツに連れてこられた。これにも4ヶ所に火器が着いている。ハシゴを登り、コックピットに座る。
プシュー! コックピットのハッチが閉まった。
『ソウ、聞こえるか? ロイだ』
「ロイ親方、まず何をしたらいい?」
『ジャックと通信して、お前達のタイミングで戦闘開始だ。ジャックのラークスーツに負けるなよ?』
「任せろ」
ジジ……ジジ……。
「ソウ、おはよう」
「よっ。ジャック」
「私はドックの北、100メートルほどに居る。ソウがドックを出て、10メートルに達したら、勝負をしよう」
「分かった」




