074(国王の資産を超えた)
「よっ、レン」
「ソウ様、こんにちは。金属の鎧の開発はどうでした? 俺、魔法車のドライバーやめて、金属の鎧のパイロットになりたいです」
「コロコロ趣味が変わるな〜。レンはどれくらいの魔力があるんだ?」
「スカイレインの試運転で120キロ出した事があります」
「レンはいくつだ?」
「二十歳になったばかりです」
「若いな。伸びしろありそうだし、迷ったら両方だ」
「無理ですよ〜。気になってたんですが、ソウ様は何歳なんですか?」
「32歳だよ」
「ええー! オーバーサーティに見えませんけどね〜」
「スキンケアは大切だ」
俺は特に何かやってる訳でもない。レンはポケットからペンとメモ帳を取り出した。
「詳しく教えて下さい」
弱ったな、アハハ。適当に誤魔化すか。
「魔力だ、魔力を鍛えよ」
「分かりました。ありがとうございます」
「じゃあな。リアウイングの向きを間違えるなよ」
「はい! それでは」
俺は逃げるように立ち去り、ワープエレベーターへ入る。
緑色の光に包まれて、玉座にワープした。メンソ国王が鎮座している。
「ソウ、金属の鎧の開発はどうだった?」
「面白かったよ。それに呼称が良くないから、命名してきた」
「なんと?」
「その名も、ラークスーツだよ」
「おお! 素晴らしい」
「それより、シガー前国王の事だけど」
「父上がどうかしたか?」
「シガー前国王の踝が腫れてたでしょ? 前世では痛風って病名で、かなり厄介な病気なんだ。魔法で治せないの?」
「呪いかもしれない。本来は回復魔法で何とかなるが、呪いの場合、自己の自浄力で何とかしてもらわないと」
「呪いを掛けた相手は?」
「おそらく、テオブロだろう」
「俺も、テオブロに呪いを掛けられてる」
「テオブロの肉体にトドメを刺した時であろう? お前に、呪気は感じない。安心しなさい」
「そっか。腹が減ったから、宴の間に行くね」
「その前に、ソウ、ちこう寄れ」
俺はメンソ国王の近くへ行き、ひそひそ話をする。
「どうした、メンソ国王」
「大声では言えんが、魔法宝くじで300億イースも当てたようだな。内10億イースを国に納めれば、一代貴族になれるぞ」
「考えておくよ」
「前向きにな。私の資産より多い……下がってよいぞ」
俺は玉座から左に抜けて、宴の間に行く。




