068(惑星大統領本選へ)
光が近付いてきて、人の形になる。神様だ。
「神様、悪夢を見ない方法ない?」
「前世の記憶を消すしかないぞ。どうする?」
「それはやめておくよ」
「なら受け入れるのだな」
「昼寝した時に神様は現れなかったけど、忙しかった?」
「天界の勉強会に参加しておった」
「神様が集まって、何の勉強をするの?」
「転生した者が、前世の世界に戻る現象が起きている」
「おいおい。俺は嫌だぞ」
「お前は大丈夫だ」
「なぜ、断言できる?」
「魔力の弱い者が、そうなっている。下手に魔力を大量消費しないようにな」
「オールマンコ、テオブロとの戦いが控えてる」
「その時は出来るだけ手を貸してやるから、安心せい」
「不安しかない」
「まあ、人間界に干渉は出来ないがな」
「じゃあ、ダメじゃん」
「お前が死んだら、またラークバロン族にしてやるから」
「肉体を奪ってか? 名もなき戦士って言う割には、肉体の親に見付かっちまったよ」
「仲良く暮らせ」
「御免だ」
「マトモな親が欲しいだろう?」
「あのババアはマトモじゃないよ」
「お前の強力な魔力に恐れているだけだろう。大丈夫だ」
「何がだよ!? 神様、適当だな〜」
「さあ、そろそろ朝だ。行け!」
――俺は目覚めると、ラークバロン公国の部屋だった。俺の部屋。机の上には空き瓶が転がってる。
俺は装備を調えて、ゼニア姫の部屋の前に行く。ジャックが床に座り、壁に寄り掛かっていた。
「おっは〜」
「おはよう、ソウ。今日はいよいよ、惑星大統領の本選だぞ」
「マジか! 重要事項が重なるな」
「他に仕事があるのか?」
「いや、魔法宝くじの結果発表だよ」
「ビキナーズラックで全運を使い果たしたろ。盗まれたけど、10億イースだぞ、10億イース」
「神様はまた当たるってさ」
「ふ〜ん」
ジャックの奴、信じてないな? まあ、俺も当たりを確認するまで油断はしないけど。
ガチャッとドアが開き、ゼニア姫が出てきた。パステルピンクのドレス姿だ。ジャックは立ち上がる。
「おはよう、2人とも」
「おはようございます」
「おっは〜」
「今日でついに惑星大統領になれるかが決まるわ。2人とも、気を引き締めてレイズ国へ行くわよ」
「次元の間ってヤツで行くんだろ?」
「そうよ」
ゼニア姫はどことなく緊張してるのが、伝播してくる。




