064(マグマを吐くベヒモス)
「キャーーー! ベヒモスよ! 誰か宮殿に助けを呼んで!」
若い女性の叫び声……街中にベヒモスだと!? 魔法で山まで追い返すか。
「コウ、逃げましょ。貴方は十分戦った。ベヒモスなんて勝てるモンスターでもない」
俺はタバコを吹かしながら、悲鳴の方へ歩いていく。
「コウ! ママの言う事が聞けないの!? さあ、逃げるわよ!」
「おばさん、あんたは顔じゃない。逃げたきゃ逃げろ。俺は戦う」
ベヒモスは体長25メートル程だ。口から青い火を吹きながら、建物を破壊して、こっちに向かってくる。
ドカン! 俺は爆裂魔法を威嚇射撃する。ベヒモスが吐いてる火はマグマへと変わった。
「小僧! 何をやってる!? 爆裂魔法を顔面にぶつけろ!」
「ソルジャーのリーダー、エッジか!」
エッジは手のひらからビームを撃ち、前足を狙う。ベヒモスの動きが鈍くなってきた。
「エッジ! でっかいヤツ出すから、離れろ!」
「何をする気だ!?」
「月の精霊よ、力を貸せ! …………ムーンレイ!」
ズドーーーン!!! グシャン!
ものすごい熱爆風を受けたが、ベヒモスは消滅する。力は半分程に抑えたが、それでも半径50メートルくらいが焦土と化した。
「おいおい。小僧、俺まで殺すつもりか? ハッハッハ。スゲー魔法だな」
「小僧じゃない。ソウだよ」
騎士団員が魔法車で駆けつけて、被害状況を調査する。スコットも。
「ソウ、死者は出てないみたい。ベヒモスは召喚されたかもしれないな」
「良かった。魔力を絞って放って」
「ソウは凄いな、封印魔法を使ってないよね?」
「超爆裂魔法に月の精霊のスパイスを加えたものだ。封印魔法じゃないよ。モンスターの召喚って誰でも出来るの?」
「召喚魔法は特別な訓練が要る。ケントカームは最前線から撤退してるし、森から下りてきただけかもね」
「マルボロバロン族の可能性は?」
「なきにしもあらずだね」
「うちの息子よ! ベヒモスを倒したのは、うちの息子よ!」
あのババア! 逃げろって言ったくせに!
「ウザいのが来たな。俺は帰るよ。スコット、あとは宜しく」




