054(消えた王妃)
俺は目が覚めると外が明るい。
ドンドンドン! うるせえな。朝から強くドアをノックするなよな。
「ソウ様ー! ソウ様ー! いらっしゃいますか〜!?」
ドンドンドン!
「開いてるよ」
「すぐに玉座まで来て下さい!」
「分かった〜」
俺はベッドから起き上がり、クローゼットから装備を取り出して着る。何で玉座に? いつもはゼニア姫の部屋なのに……。
部屋から出ると、ソルジャー達が集まっていた。
「ソウとやら、玉座の間まで来てもらおうか」
「俺は1人で行けるよ」
「坊やは私達が連れていくわ」
「行くぞ」
――俺はソルジャー達に護衛……違うな。逆に逃げないように見張られて玉座の間まで来た。
ソルジャー達はひざまづく。
「メンソ国王、おっはー」
「ソウ! おっはーではない! お前は、フレーバの行方を知っているのだな?」
「フレーバ王妃? 知らないよ」
「本当か!?」
「ジンボ王子みたいに拐われた?」
「昨晩にお前の口座から全額を引き出されている。フレーバの手によるものだ」
「えっ!? 嘘だろ? 10億だぞ、10億」
「ちこう寄れ、眼を見せろ」
俺は歩いて近付き、メンソ国王に眼を見せる。
「嘘を吐いてる眼に見えるか?」
メンソ国王はジーッと見つめる。俺もガン見する。
「…………どうやら、知らぬようだな」
「宮殿は広いから探した?」
「既に捜索済みだ」
「カネに目が眩んで高飛びした?」
「10億イースは大金だからな。マルボロバロン国に行けば、物価は3分の1。可能性はあるな」
「属国に逃げるかな。城下町は捜索した?」
「これからだ。ソウの疑いは晴れた。ソウは魔法車で城下町の捜索を頼む」
「了解した」
「ソルジャーのマロンと組んで行け」
「ゼニア姫の護衛は?」
「ジャック・ストライフに任せよ」
「分かった、行ってくる」
俺はワープエレベーターの魔方陣に行くと、いつぞやのアマゾネスも入ってきた。名前はマロンか、プププ。
「何ニヤニヤしてるの? 行くわよ、坊や」
パッと視界が替わり、下界に来る。
「スカイレインで行こう」
「寝言は寝て言いなさい。魔法車を選ぶのは私よ」
「やりづれえな。どう考えても俺のが強いし」
「じゃあ、坊やが選びな」
俺はスカイレインの前で止まる。
「これで行くぞ。いいな?」
マロンはやれやれって感じだ。
「私達はまずは北を探すわよ」
「犯罪心理学だな」
「坊やの口座から10億イースも盗られたんでしょ。王妃だからって許されるわけない」




