051(戦士と一悶着)
階段を3階登る。執事のジイサンは「ハアハア」と息を切らしている。
「大丈夫か〜? ジイサン」
「はい、もう少しで宮殿内枠です」
「あっ! ATMだ。ここからなら判るよ。ちょっと休みな。1人で行けるから」
「ハア……ハア……。分かりました。年には勝てませんね」
俺はなんとか宴の間に着く。中はまたガヤガヤ賑わってる。
丁度良く、ジャックが来た。
「顔の腫れは引いたようだな」
「回復魔法でなんやかんや」
俺とジャックは宴の間に入る。ソルジャー達が幅を取っていた。俺はジッパー騎士団長よりガタイの良いオッサンに話し掛ける。
「悪いけど、席を空けてくれない?」
「小僧、誰に口を聞いてる!? ラークバロン一のソルジャー、エッジ様だぞ?」
そのオッサンはグラスをドンとテーブルに叩きつけて、立ち上がる。
「そう、いきがるなよ。オッサン」
「なんだと!?」
オッサンの右ストレートパンチが飛んできた。俺は瞬時に腕を掴み、腰の回転で一本背負いをして地面に叩き付ける。すかさず、袈裟固めで首を絞める。男はブリッジをするなど抵抗するが、俺は更に首を締め付ける。
『そこまでだ! ソウとエッジ!』
メンソ国王のテレパシーと同時に体を吹き飛ばされ、引き剥がされる。
「このオッサンから手を出してきた」
「ああ、見ておった」
「ゴホッ、ゴホッ。俺は負けてねえ! こんな小僧に! もう少し時間があれば反撃出来たのに」
「いきがるなよ、オッサン。お前の負けだ」
「2人とも、やめい! 同じ国の者同士で争ってる場合ではない!」
「しかし、この小僧は礼儀を知らん」
「血の気が多いのは、ソルジャーとして結構な事だが、ここは宮殿だ。分をわきまえい」
「すっ、すみません」
エッジというオッサンは宴の間から出ていった。
「ジャック、端でもいいから座ろうぜ。ドラゴン肉のステーキを奢ってやる」
「おお! ありがとう! ……って元出は私なのだから、当たり前だな」
俺はポケットからカネを出して数える。70万イース……。
「10万イースで足りるか?」
「2人分でお釣が来るよ」
「じゃあ、テレパシーで二人前を注文して」




