表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/181

050(2020年)


 俺は実験室の椅子に座り、ティファ先生の問診を受ける。


「貴方は年齢はいくつ?」

「32歳かな〜」

「肉体年齢、脳年齢は測定不能。健康すぎる」

「よかった、よかった」

「また採血させてもらうわ」

「分かった」


 俺は右腕を出して袖を捲る。血管の辺りをアルコール消毒される。


「ちょっとチクッとするわよ〜」

「注射器がでかくない? 500ミリリットルのペットボトルくらい、でかいよ」

「400ミリリットル採るからね。覚悟はいい?」


 グサッ。太い注射器をぶっ刺される。


「痛い」


 俺は針の先を見てしまう。なぜか腕がプルプルと震える。


「緊張してる?」

「注射が苦手なだけだよ」

「針をガン見してるけど」


 これは別に克服しなくていい事だな。


 真っ赤な血液が注射器に溜まっていく。シリンダーいっぱいになったところで針がスッと抜かれる。


「終わった?」

「協力、ご苦労様。ちょっと待っててね」


 ティファ先生はこめかみに指先を当ててる。テレパシーかな?


「これでよしと。待機所に連絡したから、すぐにシモベが来るわ」

「やっと家に帰れる」

「宮殿は広いからね」

「MGMグランドの何倍もでかいな」

「えむ……?」

「前世の時に、旅行で泊まったホテルで、一番良かった」

「前世? 転生なんて本当にあるの?」

「俺は西暦2020年から来たんだ」

「意味が解らないわ。でも面白そうな研究対象……」

「怖い怖いだったかもぬ」

「ウフフ、何それ」

「前世の言葉で最上級の恐怖を表したものだ」

「前世と今世は同じ言語なの?」

「おそらくね。もしかしたら、神様が能力を与えてくれてるのかも?」

「私は無神論者だけど、ちょっと信じるわ」

「宇宙人より確率高いよ」

「宇宙人なんて居るわけないでしょ、ウフフ。ソウって面白い男ね」

「俺みたいなのが、タイプか?」


「えっ……べ、別に変な意味じゃないわよ」

「照れるなよ、アハハ」


 お互い顔が真っ赤だ。


 コンコン。ドアをノックする音がした。


「近衛兵ソウ様をお迎えにあがりました」

「開いてるわ〜」


 シモベが入ってきた。年老いた執事だ。


「では、ソウ様、行きましょう」

「ああ。……またね、ティファ先生」

「うん、またね」


 俺は執事に連れられて、右に曲がり、左に曲がり、まるで迷路だ。しかし、こんなに薄暗かったかな? と思ったら、階段を登った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ