048(転生から数日)
俺はつかの間の安息を楽しんでる。……転生してから今まで戦ってばかりだった。楽しかったけど身を委ねて戦いに没頭していただけだ。なんか怖くなってきた……。急激なヒーリング能力? 死なない身体。いや、死ねない身体。神様はラークバロン公国の未来は安泰だと言ってたが、俺の頑張り次第とも言っていた。まあ、元々好戦的な性格だし。車は好きに乗れるし。良いことだらけの世の中だな。テオブロはいずれ倒してやる、エルフ族の霊魂を滅殺する魔法で。
「ソウ? ソウじゃないか、丁度良かった」
俺は振り向くと、スコットが居た。
「事件か? 手を貸すぞ」
「マルボロ族が塔から南東の方で魔法車狩りをしてるようだ」
「一昨日だったかな? 魔法車狩りのマルボロ族に遭ったよ」
「何人組だった?」
「4人だったと思うよ」
「そうか、魔法車の運転を頼む。牢屋にブチ込んでやらないと」
近くにショッキングピンクのレキサスが停まってた。
「アレで行くのか?」
「高い魔法車のが、囮にいいと思ったけど」
「ボディーカラーが恥ずかしいだけだよ。囮にはいいかな」
「じゃあ、頼む。距離を取って護送車も行くから」
俺はレキサスの運転席に乗る。スコットは助手席に。
シートベルトをして発進させる。
城下町から1キロメートルほど走ると、マルボロ族の男が1人、道路の真ん中に突っ立っていた。コイツは言葉遣いは丁寧だが、山賊の仲間だ。また成敗してやる!
俺はレキサスを停めると、男が近付いてきて、運転席のウインドウをノックする。
「この魔法車を置いていってくれませんか? そうすれば、危害は加えませんから」
「分かった」
「バカ! ソウ、何を言ってる!?」
俺はレキサスを降りる。寒い! 近衛兵の装備をしてこればよかった。
他の山賊3人も現れた。
「ありがとうございます。死んでもらいます」
ドカン! 俺は爆裂魔法を威嚇射撃する。
「コイツ、抵抗するか!? そんな花火みたいなの出しやがって」
「これなら、どうかな? ネット――」
俺は行動不能魔法を繰り出してみる。山賊4人はネットにかかってくれた。
「なんだ!? また動けねえ!」
護送車が来て騎士団員が10人くらい降りてくる。
「ソウ、テレパシーで仲間を呼んだよ」
「いい暇潰しになった」
「凄いな、ソウは」
「じゃあ、帰るね」
「協力してくれて、ありがとう。レキサスで帰ってくれ。後始末はしておくから」




