044(あの晩、何があったか)
俺とジャックはゼニア姫の部屋に入ると、魔導師セシルが居た。
「魔導師セシル様、リプレイ魔法の結果は?」
「ジャック・ストライフとソウ…………見ない方がお前達のためだぞ」
「ジイサン、迷ってるんだよな。迷ってるなら教えてくれ」
魔導師セシルは考え込んでる。
「……よかろう。但しくれぐれも、ゼニア姫には内密にな」
「分かった」
「お願いします、セシル様」
魔導師セシルは呪文を唱えると、パッとドットの粗いホログラムが現れる。
俺に傀儡魔法をかけたのは…………えっ!? ちょっと待て。フレーバ王妃がなぜ映る!? 俺を操ったのは、フレーバ王妃!?
「ジイサン、これはいったい…………」
「断定は出来ないが、フレーバ王妃が関わってるのだろう」
「セシル様、動機が分かりませんね」
リプレイ魔法ではまず、ゼニア姫が部屋に入ってきて、服を脱ぎ、ベッドに入る。H。
ゼニア姫が眠った辺りで、俺とフレーバ王妃が入ってきて、俺は服を脱がされ、同じベッドに入った。
「これが全てじゃ」
「フレーバ王妃の目的は? 異国の俺を嵌めようとした?」
「リプレイ魔法では動機までは分からん」
「直接問いただす」
「ソウ、ダメだ。これが明るみになったら、ソウとフレーバ王妃の首が飛ぶ」
「とりあえず、関係はなかったのだから、よしとしないか?」
パッとドットの粗いホログラムが消える。
「ジイサンが墓場まで持っていきたいってのは分かる。しかし……」
「ソウ、大人の対応をしてくれんか。ワシの首まで飛ぶ。誰にも言わないでくれ、ワシら3人だけの秘密だ」
「それだけじゃない、敵対国にバレたら、ラークバロン公国は隙を突かれ瓦解してしまうだろう」
「フレーバ王妃を警戒してればいいのか?」
「何を考えてるか読めないからな」
「じゃあ、ワシは帰るとするか」
「待って下さい、セシル様……それが……」
「ワシの役目は終わったと思うがの」
「ジイサンはまだ知らないか。ジイサンの家は木っ端微塵に爆発したよ」
「何!? 敵国の攻撃か?」
「いや、俺がやった」
「ソウ! 何の恨みがあって!?」
「不可抗力だ。慣れない魔法を使ってしまって。すまん、ジイサン」
「色々実験途中だったのに。何をしくさってるんじゃ」
「すみません、私が着いていながら」
「宮殿で実験を続ければ?」
「何度も追い出されているのじゃ。しかし、大義名分はある。また宮殿でやりたい放題やらせてもらおう」




