040(神様ありがとー)
俺は気が付くと、雲の上に居た。
「神様〜! どこだ〜!」
神々しい光が近付いてきた。
「青年、南木曽よ。今日は忙しいな」
「2つ聞きたいことがある」
「なんじゃ? 言うてみい」
「封印魔法以外でテオブロを倒す方法はないか?」
「結論から言おう。ある」
「本当か!? 何で先に教えてくれないんだよ」
「ラークバロン公国の属国、マルボロバロン国のダンジョン奥深くに封印の壺と言うのがある」
「その壺に閉じ込めるのか?」
「ただ、閉じ込めるのではない。肉体を滅ぼし、霊魂だけを吸引するのだ」
「難しそうだな」
「だから、封印魔法を使う方が楽だろう。それに封印の壺はマルボロバロン国の軍事機密だ。属国と言えど簡単には手に入らないぞ」
「それ以外の方法は?」
「海を渡れ。妖人が住む大陸がある。そこに霊魂のみを破壊する魔法を操る、エルフ族の族長が居る」
「そんな遠くに行ってる暇がない」
「こればっかりは仕方ないぞ」
「オールマンコの肉体を滅ぼすから天界で何とかしてよ」
「その時は出来るだけの事はする」
「分かった、もう1つだけど」
「なんじゃ?」
「ラークバロン公国の行く末は安泰?」
「未来のことについて話してはいけないのだ」
「なんだよ、そのヘンテコルール」
「ワシから言えるのは、希望は持っていてよいぞ」
「俺の第2の人生はハッピーエンドか」
「お前の頑張り次第だがな。さあ、もう朝だ。行け」
「あっ! 神様、くじ運1億倍ありがとー」
「好きなだけ当てろ」
俺はパッと目が覚める。外が明るい。ベッドには俺1人……ホッとした。
コンコンコン。部屋のドアがノックされた? 誰かな。
俺は立ち上がり、近衛兵の装備をクローゼットから取り出す。
「開いてるよ〜」
ガチャッとドアが開く。入ってきたのは、魔導師セシルだった。
「ソウ、大変じゃ」
「ジイサン、リプレイ魔法の結果は?」
「それなんじゃが…………」
「いいから言ってみろ」
「ソウは悪くない。傀儡魔法をかけられて操られただけじゃ」
「それで?」
「これ以上はワシの口からは言えん」
「じゃあ、リプレイ魔法を見せて」
「それも出来ない」
「何で?」
「ラークバロン公国のお歴々の座を揺るがしかねない。分かってくれ。ワシは墓場まで持っていく」
空気を読めってか? 厄介な事件に巻き込まれたもんだぜ。
「何で言いに来た?」
「ワシはどうしていいか解らん」




