018(スカイレイン)
『ゼニア姫、提案があります』
『何よ、ジャック』
『前倒しして、ソウを近衛兵に正式採用してしまうのはどうでしょう?』
『そうね、その方が私も安心だわ』
『良いのか? 俺は異国から転生してきた者だぞ?』
『私の権限で今から、ソウは近衛兵に正式採用するわ』
『ゼニア姫、そうと決まれば、魔導師セシル様を探しましょう』
『ところでさ、リプレイ魔法ってヤツを使えるのは、魔導師セシルだけ?』
『パパも使えるけど……ソウ、殺されるわよ?』
『怖い怖いだったかもぬ』
『何よ、それ』
『異国の言葉で最上級の恐怖を表したものだ』
――俺達は各々の部屋で急いで準備する。俺は近衛兵の装備に。ジャックは剣を2本帯刀し。ゼニア姫はお忍び姿のドレスを着て。
そして、ゼニア姫の部屋に集合する。ゼニア姫は無事だ。
『セシルおじ様を探しに行くわよ。魔法車は好きなのを選びなさい』
『やったぜ! スポーツカーにしよう』
俺達はワープエレベーターで下界に降りる。すると、ゲートにガタイの良い老兵が居た。ジッパー騎士団長だったかな?
『ジャックとソウ、それに姫まで。どちらへ?』
『じいさん、魔導師セシルって人を探してる。居場所判る?』
『セシル様ならさっきまで、ここに居たよ。なんでも、テオブロの死期をリプレイ魔法で見るとか言って、魔法車で出掛けたよ』
『追いかけよう。ジッパー騎士団長、魔法車を1台借りるぞ』
『それはいいが、姫まで……』
『ちょっと急用なの。急ぐわね』
『はっ!』
俺達は駐車場に行き、俺好みの魔法車を選ぶ。
バイパーやコルベットみたいなタイプの高級スポーツカーも並んでた。
『これにしよう』
『ソウ、よく見ろ。2シーターだぞ。それより、スカイレインにしよう』
『スカイライン!? あるの?』
『スカイ“レ”インだ。4シーター、2ドアのスポーツカーだよ』
『それって、テオブロを跳ねた魔法車と同型機よね?』
『本当か!? 相性がいい……見当たらないけど』
『車検かな? テオブロとの戦いでかなり消耗したはず』
『2人とも、ドックを見てきて』
『そうだな、他に手頃な魔法車もないし』
俺とジャックはドックに入り、スカイレインを探す。
100台くらいの魔法車が点検修理をされている。
『あった! スカイラインだ』
『スカイレインだってば』
近くに居たピットクルーが話し掛けてきた。
『ジャック・ストライフ様? スカイレインを使うということは最前線へ行かれるのですか?』




