015(伝統食、バーガー)
爆裂魔法を喰らった騎士団員はミイラの様になっている。まるで魔王、テオブロの最後の時みたいだ。
『ソウ、どうした? 爆裂魔法で殺られたら、蘇生魔法は無効だぞ』
『なんで?』
『爆裂魔法を喰らうと、急激に代謝が促進されて老化して死ぬ。ソウはどんな魔法を使った!? 爆裂魔法を受けてもピンピンしてる』
俺は自分の身体を確認する。傷一つない。
『チー……異国の魔法だよ』
俺はチートと言おうとしたが、やめておいた。
『異国の魔法は凄いな。今度ナガノケンとやらに連れていってくれよ』
『ジャック……長野県は滅んでる』
『そうか、悪かったな』
『いや、いいんだ』
『スコット、剣を返すぞ』
ジャックはスコットに剣を投げる。
『流石は魔法剣士、凄いな』
『あれは初級魔法だよ。それより、犯人は中心街に向かっていった。塔に入られたらアウトだ』
『魔王、テオブロは死期に呪いをかけるとか言ってたな』
『呪いか……だとしたら、かなり厄介だ。ソウ、行こう』
『ああ!』
俺とジャックは歩いて塔に向かう。キッカー250、他の魔法車も爆発してしまった。スコット達はテレパシーで応援を呼ぶそうだ。
『もしかしたら、敵国の魔法使いだったりして。ラークバロンは戦争中なんだろ?』
『敵国の者か、考えうるな。ケントカーム国と臨戦状態だ』
『惑星大統領の座を巡ってか?』
『そうだよ。国内予備選が行われて、ゼニア姫が接戦を制したら、テオブロは魔王となり反逆を起こした。国内で足並みが揃わなければ、ゼニア姫の当選は夢のまた夢だ』
『それを俺が収めたのか。ケントカーム国の人って見分け付く?』
『ケントカーム民族は耳先が尖ってる』
『エルフみたいなものか』
『見た目はね。本物のエルフ族は海を渡った先に住んでいるよ』
『…………』
『どうした、ソウ』
『魔導師セシルって人の家を爆裂させたの忘れてた! 打ち首?』
『過失だ、近衛兵の給料減額かもな』
俺は地べたに座り込む。疲れたし、腹が減った。
『ジャック、ちょっと休憩』
『魔法車を運転しすぎたか? そこのハンバーガーショップで腹ごしらえしよう』
『この国にハンバーガーがあるの!?』
『どの国にもあるだろう? 伝統食だぞ』




