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『太陽が消えるので地球ごと引っ越したら、銀河の惑星戦争に巻き込まれました』  作者:


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プロローグ 太陽が死ぬ日

太陽が死ぬ。


 その発表があった日、世界中の戦争が止まった。


 誰かが命令したわけではない。


 停戦協定が結ばれたわけでもない。


 ただ、人類は理解したのだ。


 敵国を滅ぼしたところで意味がないことを。


 どれだけ領土を広げても意味がないことを。


 どれだけ勝利を重ねても意味がないことを。


 太陽が消えれば。


 全員死ぬ。


 それだけだった。



 西暦二二四五年。


 国際太陽観測機構は、人類史上最悪の発表を行った。


 太陽内部の核融合反応が急速に不安定化している。


 予測寿命、残り五十年未満。


 最悪の場合、三十年。


 その数字が公開された瞬間、世界は変わった。



 戦争は終わった。


 国境は消えた。


 各国の軍隊は統合され、地球統一政府が誕生した。


 人類史上初めて。


 地球は一つになった。



 だが。


 問題は何一つ解決していなかった。


 人類は、どこへ逃げればいいのか。



 地下都市。


 宇宙コロニー。


 人工太陽。


 あらゆる計画が検討された。


 そして、すべて却下された。


 時間が足りない。


 資源が足りない。


 規模が足りない。



 そんな中。


 一人の科学者が会議で言った。



「地球ごと動かせばいい」



 会議室は静まり返った。


 誰もが冗談だと思った。


 だが。


 その科学者は本気だった。



「人類を運ぶのではありません」


「地球を運ぶのです」



 海も。


 山も。


 都市も。


 文明も。


 人類の歴史そのものを。


 すべて載せて。



 宇宙船地球号計画。



 人類史上最大の計画が始まった。



 そして十七年後。


 人類は奇跡を見つける。


 太陽によく似た恒星。


 生命が存在可能な軌道を持つ星系。


 人類はそれを――


 セカンドサンと呼んだ。



 歓喜した。


 助かったと思った。


 これで生き残れると。



 だが。


 宇宙はそこまで甘くなかった。



 セカンドサンの周囲で安定して生存できる軌道は三つしかなかった。


 そして。


 そこを目指していたのは、地球だけではなかった。



 かつて人類が送り出した移民惑星。


 赤い星。


 火星。



 彼らもまた、新しい太陽を目指していた。



 限られた席。


 限られた未来。


 限られた希望。



 これは。


 太陽を失った人類が。


 故郷を捨て。


 新たな故郷を求め。


 そして再び一つになるまでの物語。



 宇宙船地球号。


 発進まで、あと三日。


このプロローグだと、最後の


「宇宙船地球号。発進まで、あと三日。」

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