【53話】恋愛双六
すごろくゲームが始まった。
ゲームは、遼→俺(恭弥)→雪音→雷花→美水→乙女川さんという順番だった。
『じゃあ、さっそく行かせてもらうよ!』
遼の発言の後、すぐにゲーム画面が変わり、遼のアバターが大きなサイコロを転がした。
コロコロコロ
『ジャジャン!サイコロの目はぁ〜4です‼︎4マス進みましょう‼︎』
理子さんの声だった。
『ふむ、出だしとしては、まずまずだな』
遼が、無駄なキメ顔で呟いていた。
ピコピコピコ。
遼のキャラクターが4マス進んだ。
『おめでとうございます!遼様が止まったマスは、サービスゾーンです。このマスに止まった人には、質問に答えていただきます。質問に対する回答次第で、ボーナスとして今より前に進める可能性があります。それでは、質問です。男性が恋人(彼女)をつくる時、一番適しているのは、3つのうちのどれでしょう⁇[①番 年上][②番 同級生][③番 年下]』
「愚問だな」
カチリ
遼は、迷わず一瞬でコントローラーのボタンを押した。
『正解はぁ〜じゃじゃん!③番でした!遼様が、選んだのも③番でしたので、遼様は、見事正解です!ボーナスとして更に2マス進めます』
ピコピコピコ。
遼のアバターが2マス進んだ。
『どうして、年下が正解なの⁉︎』
乙女川さんが、若干不機嫌そうに呟いた。
『はい。疑問に思っている方もいると思うので、私が正解の理由をお教えします』
画面の中の理子さんが、まるでこちらの会話を聞いていたかのように話し出した。
『男性が、同級生や年上の方を恋人(彼女)にすると、相手からの呼ばれ方は、〔くん〕付け、呼び捨て、あだ名になりますが、年下の方を恋人(彼女)にした場合は、【◯◯先輩】【◯◯お兄ちゃん】と言った呼ばれ方のバリエーションが増えるのです‼︎つまりは、同級生や年上と付き合うよりも数倍楽しめるのです。ましてや、自分の言うことを中々聞いてくれない年上や同級生の恋人(彼女)と違って、自分の言うことを素直に聞いてくれて(年長者を敬い)、自分をたててくれる存在である年下こそが、理想の恋人なのです。恋人にするならずばり年下がベストなのです‼︎』
少し強引な理由の様な気がしたが、遼と雷花と雪音が、激しくうなづいていたので、大きく的を外した答えではないのだろう…。
『ぐぬぬぬぬ…』
どうやら乙女川さんは、まだ納得していないようだ。
美水は、珍しい大人しかった。
『次は、俺の番か』
コントローラーのボタンを押すと、遼と同じでアバターが大きなサイコロを転がした。
『ジャジャン!サイコロの目はぁ〜4です‼︎4マス進みましょう‼︎』
『遼と同じか…』
ピコピコピコ。
俺のキャラクターが4マス進んだ。
『おめでとうございます!恭弥様が止まったマスは、サービスゾーンです。このマスに止まった人には、質問に答えていただきます。質問に対する回答次第で、ボーナスとして今より前に進める可能性があります。』
さっきの遼と同じ質問かな⁇
『それでは、質問です。男性が結婚する時、一番適しているのは、3つのうちのどれでしょう⁇[①番 年上][②番 同級生][③番 年下]』
『え?結婚?さっきと質問が違うぞ⁇』
そうだな…世間一般的には、互いによく知る同級生や年の同じ幼馴染が引っ付くことが多いって、聞いたことがあったからな…
②番かな?
とりあえず②番を押してみた。
カチリ。
『正解はぁ〜じゃじゃん!③番でした!恭弥様が、選んだ番号は、②番でしたので、恭弥様は、不正確です!』
『お兄ちゃん⁉︎どうして、結婚相手に年下を選ばなかったの⁇』
『ぱぱ…』
雷花と雪音が、俺に対して、責める様な非難の眼差しを向けて来た。
乙女川さんは、何故かニヤけていた。
『いや、、、世間一般的には、互いによく知る同級生や年の同じ幼馴染が引っ付くことが多いって、聞いたことがあったからさ…』
『ここで、私から解説があります』
また急に画面の中の理子さんのキャラが喋り出した。
『男性が結婚相手に年下を選ぶべき理由が、きちんと存在しているのです。その理由は、結婚後、ずっと一緒にいられることです‼︎自分より年上の奥さんは、自分より早く亡くなる可能性があります。しかし、自分より年下の奥さんであれば、自分より早く亡くなる可能性が減り、死ぬまで一生一緒にいられる確率が高くなるのです。つまり、奥さんは、年下であればある程良いのです‼︎』
段々、年下が素晴らしい物だと感じてきてしまった。
『それでは、不正解の恭弥様には、罰ゲームとしてこの場で、どんな女の子が好みのタイプなのか言っていただきます』
『え?罰ゲーム?』
驚いたな。罰ゲームとかあるのか。
『これって、強制じゃないよな⁇』
皆に聞いてみた。
『言わないとダメだよお兄ちゃん!』
『ぱぱ…いって…』
雷花と雪音は、聞く気満々だ。
『やっ、やっぱり、皆でゲームしてるんだし、こっ、ここは、ノリが大事なんじゃないかな⁇べっ、別に私が聞きたいわけじゃなくて、聞きたくないわけじゃないけど、あっ、でも、雪白君が、どうしても嫌だと言うなら聞かないけど…』
乙女川さんは、聞きたいのか聞きたくないのかどっちなんだろう。
恋話が、好きって、乙女川さんも女の子なんだなー。
『恭弥様の御心のままに』
何故か美水が大人びていた。
一番はしゃぎそうなのに⁉︎
どうしたんだ美水のやつ⁇
『おっ、大人しい子かな?』
あえて無難に答えてみた。




