第七話 愛人の子のオネェ様
_「愛を貴方に〜4人の王子と異世界結婚〜」の世界には、魔法がある。
異世界から呼ばれた聖女(主人公)も聖魔法が使える。
だから、風魔法なんて初歩の初歩なのだ。それでも
「凄い…」
魔法よ、魔法!!と脳内お祭り騒ぎだ。
涙なんて引っ込んだ。ただただ見惚れる。なんて綺麗なんだろう。
「リーンくんに罪はないだろう!愛人の子だからといって、そんなこと言っていいわけでは断じてない!!それに、リーンくんも我が家の!このアスペラス公爵家の次男だ!!お前如きが噛みついていい存在じゃない!!!」
大声に侍従はビクッとしたがそれでも、胸に手を当てて大声で反論する。
(ブーメランな気もするけど…守ってくれてるんだから黙っておきましょ)
「卑しい愛人の子を公爵家の次男と認めるのですか!?そんなの駄目です!それなら、私のほうが…!」
あとから知った話だが、この侍従は伯爵家の次女で長女は愛人の子。いじめ倒していたらしい。それと、もう一つ、公爵家に入り浸って、色々好き勝手していたと報告が上がったのだ。
「勘違いも甚だしいッ!!消えろ!二度と顔を見せるな!!!俺にはその権利がある!さっさと失せろ!さもなければ、憲兵に突き出す!!」
ですがとまだ擦り寄る寄生虫の如き動きにひくっと顔が引きつるリーン。やるならもっとうまくやれよ。
「えぇい!鬱陶しい!」
風魔法で浮かして、窓を開けてそこから門の外に運んでいく。
「いやぁぁぁぁ!!助けて!私を誰だと思ってるの!?私は正しいのよ!あの、愛人の子めぇぇぇぇぇぇ!!!!」
最後まで、ブレなかった。
「る、ルル様、強いんですね」
あの引っ張った時も思ったけど、こいつ相当鍛えてるわ。
「まぁその、大きくなったら俺は退場する身だからな。鍛えておかなければ、国外追放などされた時に…」
国外追放?え?今なんて?
「駄目です!ルル様!」
いやよ、折角手に入れた下ぼk…仲間なんだから!
「それに、僕じゃ当主できません!!ルル様じゃないと…!」
だ、だがと言い淀んだので。
「だがもだってもありません!許さないわよ!!ん゙ん゙、失礼」
思わず素が出てしまった。オネェがひょこっと。
「…わ、分かった…!あ!それと、様なんてつけなくていいんだ。こちらこそ付けたいくらいだけど耐えてるのに…!不公平だろ!俺が耐えてるのに!不公平だ!不公平!!」
謎の理論を展開。
今度はこっちがわかったを言う番になった。
「分かりました分かりましたから!ルルにぃ」
にぃ。にぃ…兄…兄?
「ぐはっ…!」
鼻血を吹いて倒れた。よく義兄様のときは耐えたな。にぃのほうが攻撃力が高いのか?
「ルルにぃー!?ルルにぃ大丈夫?」
駆け寄りながらわざと連呼。このオネェ、悪魔である
「だい、じょうぶだ…生きてる…ギリ」
ギリアウトっぽいが、本人の中ではセーフらしい。
「ルルにぃごめんね?僕のせい…?」
天使の憂い顔。そんなことないと言わせるのが目的である。
「そんなことない!!!」
即思い通りになる。天使の憂い顔怖し。




