ご破算
ちょっと考えればわかる事じゃないか……。
消える……仲間銃の効果が……。
この能力の源がジュリアなら、魔女を倒せば消えてしまう……。
これでは、魔女を倒して国王に会っても意味がない!
さらに、仲間はどうなる? 俺の霊剣ファントムは?
仲間銃で仲間にしたものは、すべて失うことになる!
魔女を倒せば国王を仲間にする事は、絶対に無理だ!
俺の異世界で楽をする計画はご破算だ!
じゃあ、魔女を倒さずこの場は逃げて直接国王を狙いに行くか? もし失敗すればこの国のお尋ね者だ。
たとえ、それが成功したとしても、国王も魔女に操られるかもしれない。
つまり、倒すしか道がない……。
ファリスの動きが止まっていた。いや、止まっているのではない……タメの構えだ! まさか、この距離は……。
ファリスとの間合いは5メートルぐらいだった。その距離は、ファリスの必殺スキル、バーニングインフェルノの射程距離だった。
俺は思わず、地面を蹴りその場から離れた。
「バーニングインフェルノ」ファリスは叫ぶ。
その掛け声と共に、ファリスは大剣焔を振りかざし、炎の塊を射出した。
その塊は俺がさっきいた場所ではじけ飛び、炎の渦を形成する。
「あ、あぶなっ」
間一髪だった。俺は、もう一度ファリスから十分な距離を取る。
ファリスは、大剣を引きずりながら俺に向かって歩き始めた。




