関係
獣車を進めていた俺達は、氷の湖を無事通過する事ができた。
多分、この先に魔女のアジトがある筈だ。
日が暮れたので、俺達は一度獣車の中で睡眠をとる事に決めた。
獣車が止まると、ファリスとハピィは、苦しい顔で獣車から飛び出した。何かを我慢していたようだ。
おそらく、変なものを食べて食あたりにでもなったのだろう。
俺は、非常食のサンドイッチを口にして横になった。
「タカシ様」
メイデンが何か話しかけてきた。
「ん、何?」
「この先何があろうと、必ずお守りいたします」
「あ、ああ。ありがとう……」
俺は、軽く言葉を返す。
今まであまり気にした事はなかったが、仲間銃の効果は仲間以上の効果があるように思えてならない。強制的に相手を従者にしてしまっているような気さえする。
それでも、今まで何のトラブルもなくここまでやってこれた。本当に不思議なアイテムだと俺は実感していた。
多分、ソエルとの関係が最も仲間らしい関係なのだと、俺は思っている。
「タカシサン、ドウカシマシタカ?」
思わず、ソエルと目が合ってしまった。
「いや、な、なんでもない」
俺は、照れ顔を見せないようにそっぽを向いた。
ソエルが俺の名を呼ぶ時に『さん』付けするあたりが、いかにも普通らしい事に俺は安心した。
「じゃあ、朝になったら起こしてくれ。俺は寝る」
俺はそう言って、深い眠りについた。




