先へ
俺達は、アポロス達の遺体を一か所に集めた。メイデンは、その遺体を魔法で氷漬けにし、ソエルはそれに保存の刻印をした。
それは、まるで氷の墓標のようだった。
「この任務を達成したら、ギルドに遺体の回収を頼みましょう」
ミツユスキーはそう言って、氷の墓標に祈りを捧げる。
俺達も一緒に祈りを捧げた。
俺は、祈りながら考えを巡らせていた。
結局アポロスは、この国の身分制度みたいなものの犠牲者だっのかもしれない。もし、彼がキンナムだった頃に差別的な仕打ちが無ければ、違う人生を歩んでいた可能性だってあるのだから……。
だが、何かを変えるために勇者になろうって考えだけは評価できるが、手段は評価できない。
俺達のようなギルドの冒険者は、ほとんどが流れ者だ。国の事なんて考えず、自分の事さえ何とかなればいいという奴等ばかりだ。同じく、俺の目的も楽をする事だ……そういった面では他の冒険者と変わりはない。
だが、国王を仲間銃で仲間に出来たなら、ついでに国を良い方向へ持って行く事もおそらく可能だろう。
「先へ進もう」
「いきましょう、タカシ様」
「了解っス大将」
「出発デース」
「ついていきます、ご主人」
「獣車の準備、出来ましたー」
「ハーピィ!」
俺達は、夕日で輝く氷の墓標を背にし、その場を立ち去る。
そして、ケンタ君の獣車に乗り込み、魔女のアジトを目指した。




