邪神ヤリィカ 3
俺は、ミツユスキーの飛ばした矢についている小袋を開けた。中に入っていたのはミルミルの実だった。
「あとはお願いしますー!」
ミツユスキーは手を振って、すぐに後退した。
「ミツユスキー、恩に着る!」
俺は、軽く礼を言ってミルミルの実を口に放り込んだ。
霊剣ファントムのクールタイムは終了する。
「乱舞!」
俺は、スキルを発動して、黒い蒸気の中に突っ込んだ。
周りは真っ暗だ。だが、ファリス達と邪神ヤリィカの体がサーモグラフィーのように視界に映る。狙うのは彼女達を捕まえている触手だ!
俺は、衝撃波で邪神ヤリィカの足を削ぎ落した。
「グオッ……」
邪神ヤリィカは悲鳴を上げる。
彼女達は触手から解放された。その隙に俺達は、黒い蒸気のエリアから離脱した。
拘束が解かれ、魔法を使えるようになったソエルは「リフレッシュ」の魔法を唱える。彼女達の黒い墨は消え去り、異常状態は回復した。
「助かりました! タカシ様!」
「大将、恩に着るっス」
「ネバネバトレマーシタ」
彼女達は、無事のようだ。
俺は、イカ墨の射程外で、迫る触手をかわしながら、衝撃波を撃ち触手を全て削ぎ落す。
だが、邪神ヤリィカは、紫色の水晶を口に入れて噛み潰し、触手を復活させる。
奴は紫色の水晶で回復しているのか……これでは埒が明かない……。
乱舞が打ち止めになった俺は、一旦この場を後退した。




