急襲 2
ケンタ君は、アポロスパーティー最後尾の獣車、アポロスの戦車と並んだ。戦車を引くフェンリル3匹は、少しざわつき始めていた。おそらく、姿を消している俺達の気配に気が付いたのだろう。
「アポロス! お前をここで終わらせる!」
俺は、深呼吸をする。そして、霊剣ファントムにイメージを流し込む。
「乱舞!」
俺は、獣車の扉を開け、アポロスの獣車に向かって高く飛ぶ。
そして、空中で斬撃を放った。
「タカシ!」
アポロスは俺に気付き、盾を前面に押し出してきた。
だが、俺の攻撃の方がやや早い。アポロスは衝撃波で体制を崩し、戦車から転げ落ちた。
戦車を引いていたフェンリル達は、制御を失い急停止する。
飛んでいた俺は、落下の受け身を取り、アポロスを追撃する。その瞬間、アポロスの護衛についていた3人の騎馬隊が、俺とアポロスの間に割って入った。
他の部隊も異変に気付き、獣車を急停止させる。兵達は獣車を降り、外に出た。
「何事ですかこれは……裏切りですか! 皆さん、すぐにアポロスを援護してください!」
前衛リーダーの小柄な男、パイストスが叫んだ。
兵達はその声に促され、アポロスを助けに行こうとする。
だが、メイデンとファリスが、その兵達の前に立ちはだかった。
「タカシ様の邪魔はさせません!」
「命のいらねえ奴はかかってきな!」
彼女達は、アポロスの兵達を足止めした。




