接近戦
「タカシ! まだ生きていたのか!」
アランは、びっくりした顔で俺を見ていた。
「残念だったなアラン。俺はまだ死ねないらしい」
俺は、黒光りする黒龍の鎧をまとったアランと対峙した。不思議と恐怖は感じない。
「なんだか知らないが、まずはお前からってことだな、タカシ!」
アランは、剣を俺に向けた。なら、俺は容赦しない。
「行くぞ! アラン!」
「望むところだ!」
俺は、アランに切りかかる。さすがにアランは手練れの元勇者だ。そう簡単には決めさせてくれない。
だが俺は、連続で切りかかりながらスキルを発動する。
「ガードブレイク!」
相手がガードした場合、そのガードを崩し、ノックバックさせる技だ。
「うふぉっ」
アランはひるんだ。
その隙に、俺はイメージを発動する。
「乱舞!」
無装状態にある俺は、刀を鞘に戻さない状態で技を発動することができる。さらに、イメージを短縮して発動することができるようになっていた。
俺は、斬撃を放つ。アランは体勢を立て直すのに手一杯で、反撃をすることができない。
そして、アランがよろけたのを見計らい、さらにイメージを発動する。
「竜王裂波斬!」
縦一閃の衝撃波を放った。
衝撃波は、アランの左腕を捉え、鎧ごと左腕を切り飛ばした。
「へおうふっ!」
アランは、鈍い叫び声を上げ、右腕で傷口を抑えながら片膝をついた。




