黒い霧 3
「私を化け物扱いしないでください」
ジュリアは、骸骨の頭をコツンと叩く。
「ごめん、ジュリア!」頭を低くして、骸骨は謝る。
何か微笑ましい光景だった……。
「むかしむかし、山奥に、氷の魔族ジュリアとスノードラゴンがいました。ジュリアは普通の魔族と違って、他の生物の生命力を奪わないと生きていけない体でした。なので、生命力の強いスノードラゴンと友達になり、ドラゴンに生命力を分けてもらっていたのです」
骸骨は、昔語りを始めた。
「ある時、心無い冒険者にスノードラゴンを殺されてしまいました。大変です! ジュリアは生命力を分けてもらわないと生きていけない体です。……と、そこへ、かっこいい勇者が現れました!」
「かっこいい勇者?」
「だまって聞け小僧!」
その勇者は、おそらくヒロシイだろう。
「勇者は、ジュリアを救うべく、自分で作った村へ連れて帰りました。そして、村人の生命力を大きなクリスタルに入れて、ジュリアの命をつないでいました。でも長い間それを続けるわけにはいけません。すると、2人は、何を思いついたのか、強力な呪いの銃を作りました」
「何のために作ったんだ?」
「別なスノードラゴンを、ジュリアの傍に置くためだ。スノードラゴンは気の荒いやつらばかりだ。きっかけでもないと従えることはできないからな」
「そうだったのか」
俺は、仲間銃がなぜ作られたかを、大体理解した。




