vol.28(4)
カンナの心は沖に漂う一羽のカモメのように、ぷかぷか陽気に誘われ浮かれていた。
目を閉じて、波まかせ
波といっしょに押し寄せる海風が、ふっとカンナを連れ去り、空に滲み拡散する。
そのとき、時感が足踏みした・・
ありえない確かな感覚があった。
海に漂っていたはずの僕
なのになぜか今の僕は、海のかけらもなく乾いた砂丘の波に漂っている。
うねりの天と底を滑べりながら、少しずつ埋もれてまた顔を出す。
どうにもならなく、どうにもならなくていい。
ただこのままであれば・・
そして僕は沈むことも浮かぶことも忘れ、ただ砂丘と化していく。
どこからともなく現れた一陣の風 シーブリーズ
君がするいたずらなのか
君に枯渇する僕の鼻先をくすぐり、
君とをつなぐ鎖となって、僕の肌を撫でつけた。
見えぬとも断ち切れない何かが、僕らを深くリンクする。
砂丘の角を崩し舐めるように、触手となって僕を這い、渇きをなだめ、
君は好きにデッサンを僕に施していく。
どこからともなく現れた一塊の雨雲 スコール
これもまた君がするいたずらなのか
君を渇望する僕のうなじをくすぐり、
君とをつなぐ手綱となって、僕の肌に降り注いだ。
見えぬとも確かめたい、そこにあるあずの僕らのリンク。
砂丘を潤すように、羽先となって僕を染み渡り、渇きを癒し、
僕に好きに君色の色彩を僕に施していった。
知っていたかい?
それは、君が僕の前に現われるずっと前から、待ち望んでいたことだったんだよ。
僕は今だから、それは分かるんだ。
とてもとても・・
ひどく、狂おしく、どうしようもなく、燃え盛り凍てつくほどに・・
決して言わないければ、言葉以上に、君にわかって欲しいんだ。
ゆうな・・・それが君だったと。。。
覚めなくていいなら、このまま見続けたい夢がそこに横たわっていた。




