17/20
第17話「四年後」
サクヤは、結局見つからなかった。
あれから四年。
サクヤとリンとレンは、互いに会えぬまま、ただ時間だけが過ぎていた。
季節は巡り、景色は変わり、それでも三人が再び顔を合わせることはなかった。
――その頃。
サクヤは、アジトにいた。
そこでは、子供たちから「お兄ちゃん」と慕われている。
無邪気に駆け寄ってくる小さな手。
当たり前のように名前を呼ばれる日常。
かつてとは違う場所で、違う形の居場所を得ていた。
髪も伸びた。
後ろでひとつに結ばれたそれは、ポニーテールになっている。
以前の面影は残しながらも、その姿は確かに変わっていた。
そして――
サクヤはヴァルカの右腕として動いている。
常にその傍に置かれ、世話をする係として任命されていた。
任命、という名の押し付け。
だが、それを拒むこともなく、サクヤは淡々とこなしている。
気づけばアジトの中で、その存在は欠かせないものになっていた。
子供たちにも、大人たちにも頼られている。
その姿は、もうかつての“ただの少年”ではない。
四年という時間は、確かに何かを変えていた。




