売れました
バカどもが失禁したせいでギルド内が臭い。その場に居合わせた他の冒険者は、事態の把握に追いついていないのか、呆然としてる。いや、冒険者だけでなく、ギルド職員も呆然としてる。
買取カウンターのお姉さんに、
「すいませーん、買取良いですか?」
と、声をかけて、やっと俺を見てくれた。
「は、はい、すすすいません、ぼーっとしてまして、はい、買い取りますよ!もちろん!」
なんか、慌ててるんだけど。
「これ、お願いいたします。」
どんっと、毛皮を置く。
「えっと、全部?」
「もちろん!」
「少しお時間頂けますか?」
「了解です。」
毛皮をもって、奥に行くお姉さんを見送り、筋肉バカに蹴りを入れてから、酒場の席に座る。
バカが腹を蹴られたせいか、吐いてる。さらに臭くなった。余計な事しなきゃよかった。
なんか、冒険者が遠巻きに俺を見てるんだけど、居心地悪い。
酒場のウエイトレスが、ビビりながら、注文を取りに来た。
「何があるの?」
と、聞くと、慌ててメニューを持ってきた。
うん、カタカナだから読めた。
「リンゴジュース、1つ。」
この世界にも、リンゴあるんだ!
銅貨二枚らしく、先払い制らしい。
あまり冷えてないリンゴジュースを飲みながら待ってると、
「すいませーん計算終わりましたー!」
と、買取カウンターからお姉さんが呼んだ。
カウンターに行くと、
「えっと、マッドベアと、グレイウルフと、リザードマンと、ホーンラビット、それに、猪と鹿で、金貨2枚と、銀貨80枚に銅貨54枚です。いったいどこでこんな魔物を?」
「魔の森です。」
「「「「魔の森っ!?」」」」
なんでみんな声が揃うの?
「おい、あの森、ヤバイで有名だろ?」
「ヤバイなんてもんじゃないぞ!獣型以外に虫型が、わんさか出る、虫型、強い上に毒もあるし、素材売れないしで、良い事何にもない。」
「あの森行くなんて、腕に自信なきゃ…そりゃ、あの2人やられるわな。」
なんか、言わなきゃ良かったかな?
まあいいや。
「魔の森ですか、納得です。」
「この辺に、あの魔物は出ないの?」
と、聞くと、
「この辺りは、あんな強い魔物は、滅多に出ません。グレイウルフぐらいは、まあまあ見かけますが、マッドベアは別格ですし。強い魔物が森から出ないようにエルフ達がガードしてますし。」
なるほど、森の周辺にエルフが住んでるのは、強力な魔物が街に行かないようにする為なのね。
その森に住んでる俺って…
いかん、深く考えるな。
塩買いに行こう。
しかし、この金で、塩、どれくらい買えるのかな?価値がイマイチ分からんのだが、ジュース銅貨2枚ってことは、200円?はて?




